特別会計とは、国や地方公共団体の会計の中で一般会計とは別に設けられているもので、独立した予算管理が行われている会計のことです。
国や地方公共団体の会計については、全ての歳入と歳出などを単一の会計で経理するのが原則となっています。その原則に対する例外の会計ということで、特別会計と言われています。
平成26年度予算を見ると、一般会計の歳出総額は95.9兆円に対して、特別会計の歳出総額はなんと4倍以上の411.4兆円です。特別会計間のやりとりや国債の借り換え除いた純計額は195.2兆円あり、それでもまだ一般会計の2倍以上はあります。
会計の例外であるはずの特別会計の方が、一般会計よりはるかに大きい金額となっているのは、何かおかしいような気がします。
一般会計は予算の余裕がなく、特別会計は予算に余裕があったため、「母屋でおかゆをすすっているときに、離れですき焼きを食べている」と言われたこともありました。例として、かつて年金特別会計は支出より収入が多く積立金も年々積み上がっていたので、グリーピアやサンピアなど多額の資金が無駄遣いされていました。
特別会計は、どういったものなのかをもう少し説明します。現在特別会計は15あり、それぞれの所管官庁と予算規模は以下のようになっています。
特別会計の種類と所管官庁
特別会計は統廃合が行われている段階であり、今後は更に12まで減少することになっています。
次に、特別会計の歳入はどのようなものがあるのを見てみましょう。下の円グラフは、特別会計の歳入内訳です。
資料出所:財務省「特別会計ガイドブック」
一般会計と同様に公債の他に、財政投融資から借り入れ、年金や労働保険などの保険料、一般会計からの繰り入れがあります。その他の額が多くなっていますが、この中のかなりの部分が特別会計間のお金のやり取りとなっています。
特別会計の問題点として、使い道のチェックが甘いということがありま す。一般会計よりも予算規模が大きいにもかかわらず、国会での審議は一般会計に比べると時間も非常に短く、素通りに近い状態になっています。また、国会だ けでなく財務省や会計検査院のチェックも同様に、一般会計よりも甘くなっています。
特別会計によって、特殊法人や公益法人など官製企業に多くの資金
が提供されています。このような法人には多くの官僚が天下っていますし、小麦やバターなど輸入差益など国民に無用な負担を強いる独立行政法人の運営費に充てられています。
特別会計については、予算書が国会でオープンになっていますが、それぞれの費用がどのような意味を持つものなのかが分からないようになっており、それもチェックが甘くなっている要因になっています。
また、一般会計と特別会計という二重構造になっているので、国の予算の全体像が分かりにくくなっています。実際は、分かりにくくすることによってチェックを甘くなるように、官僚がこのような構造にしているのではないかと考えています。
特別会計の収支が厳しいときは一般会計からお金が流れても、一般会計の 収支が厳しいときには特別会計からお金が流れるようにはなっていません。一般会計が赤字のときに、労働保険は資金が潤沢でも一般会計に資金が流れず、不必要な健康施設を作り巨額の労働保険料が失われるようなことは過去にも多くありました。
特別会計には問題が多かったので、長年特別会計の改革をするべきという声が挙がっていました。特別会計を統廃合する改革をすることになり、平成19年度以降に特別会計とその下にある勘定をともに減らしてきており、今後も引き続き減らすことになっています。
下のグラフは、平成18年度以降の特別会計の歳出予算(純計額)と会計数・勘定数の推移です。
資料出所:財務省
会計数と勘定数は着実に減少していますが、予算額は平成19年度に大きく減少しましたが、その後は予算額は増加傾向にあります。会計数と勘定数を統廃合しているだけで、予算額が増えてしまっていますので、改革は見せかけに過ぎないと言われています。
今後も同様な無駄遣いがされる可能性は十分あります。そういった無駄遣いを防止するためにも、一般会計と特別会計を区分せず、一体として管理できるようにするべきだと思います。
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