第81回優駿牝馬(オークス)GⅠの感想!~無敗の牝馬2冠達成・疾風迅雷デアリングタクト~ | ひづめ日記

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競走馬が好きなので、そのことをつらつら書きます。

2020524日 東京競馬場11R

81回 優駿牝馬(オークス)G(芝2400m)(18頭立て)(良馬場)

 

1着 デアリングタクト   松山弘平騎手

2着 ウインマリリン    横山典弘騎手

3着 ウインマイティー   和田竜二騎手

4着 リアアメリア     川田将雅騎手

5着 マジックキャッスル  浜中俊騎手 

 

63年ぶりの無敗の牝馬2冠達成、

       デアリングタクト 

 

 

桜花賞とオークスの牝馬2は、2018年のアーモンドアイ以来、史上15頭目。

 

そして「無敗」で牝馬2冠達成は、1957年のミスオンワード以来

63年ぶりの快挙でした。史上2頭目。

 

更に、デビューから4戦目でのオークス制覇は

2006年のカワカミプリンセス2019ラヴズオンリーユー

並ぶ最少キャリアタイ。

 

無敗のオークス優勝馬は、史上6頭目。

 

何か、記録づくめの2冠牝馬誕生となりましたね。

 

偉業達成の子に出逢えて嬉しかったです。

 

デアリングタクト、おめでとう!」

そして、デアリングハートデアリングタクト祖母)、

2冠の孫が出たよ、おめでとう!」と言いたいです。

 

で、肝心のレースでの走りと勝ち方においては、

私の頭の中にとっさに浮かんだ印象は「疾風迅雷」でした。

 

最後の直線では、届きそうもない位置から、ズトーンッと伸びて、ゴール手前にいたウインマイティーウインマリリン

差し切ってしまったのでした!

 

例えると、

行き場を失くしかけた激しい風のようなものが、出口を見つけた途端、吹き抜けた感じだったのです!

 

順を追うと…

道中はスマイルカナ16着)が逃げる展開に。

スマイルカナは、どしゃ降りの桜花賞GⅠ(芝1600m)の時にも

ペースメーカーとして3着に残りましたので、今回もやはり

ペースメーカーに徹しました。2400mが長すぎたのかもしれませんが、難しい様相の中、よく走ったと思います。

 

さて、その大雨の桜花賞GⅠを勝ち、

2冠に挑んでいたデアリングタクトは、道中どこにいたかと言うと、大体1113番手にいました。

 

手綱をとった松山弘平騎手のレース後の話によると、何でも、

12コーナーで、12回ぶつかったそうで、予定の位置より

1列下げて無理せずという位置取りになったようです。

 

慎重にレースを進めている感じがしました…もちろんそれは、

他の出走馬の皆も同じ事。この時期の3歳牝馬たちにとっては、

長丁場の2400m…。

 

物事が一番ハッキリしたのは、最後の直線に入ってから。

東京の525.9mの長い直線。

 

デアリングタクトの場合は、直線に入った直後でも馬郡の中でした。抜け出そうとしたものの、持ち出すところが無い…特に

外側は無理っぽい。

しかし、一瞬…空いた場所ができたのを見つけました。

フィオリキアリ14着)とマルターズディオサ10着)の両者の間にサッと入り込んで、活路を見出したのでした。

 

デアリングタクトの最高の能力だと感じたところは、

まばたきすらできぬその一瞬に、空いた場所にサッと入り込める反射神経と俊敏さです。例え騎手が気付き、馬を持って行こうとしても、反応の遅い馬ではまず入り込めないでしょう。

 

実はもう1人(1頭)、この“空いた場所”に気付き、使おうとしていたのがマジックキャッスル5着)で、デアリングタクトと寄り気味になりながらも、入り込み、抜け出そうとしました。

 

しかし、この場面においては、俊敏さがケタ違いだったと…

デアリングタクトの反応の方が「神レベル」でした。

 

マジックキャッスルも、よく「気付いて」反応もよかったです。やはりこの子は賢く、センスもあります。

ここでは一瞬だけデアリングタクトに遅れを取る格好になってしまいましたが、それでもそこから立て直し、馬同士の間を縫うように走り抜けましたし、今後が実に楽しみです。

 

そしてデアリングタクトは先に抜け出せたものの、それでも、

届くかどうかは厳しかった…はずなのですが、そこからはまさに「疾風迅雷」でした!

「出口を見つけた激しい風のようなものが、そこから飛び出て、その途端、一気に吹き抜けた」みたいに観えた…。

 

次々と相手を追い抜き、最後は、

良いスタートと立ち回りをしたウインマイティー3着)を交わし、そして、横山典弘騎手と共に完全無欠なレース運びだった

ウインマリリン2着)を差し切ったのでした!!

 

「なんと激しい。そして、なんとタフな子なのだろう」と感心しました。

レース前の私は、デアリングタクトの「無敗の2冠目の偉業への

挑戦」「成長度を観てみたい」と書いていましたが、とんでもない根性とタフさ、更に成長力だと改めて思いました。

 

感動が強くて、心と頭が追いついていませんでした。

改めて「すごい子が現れた~~」と、目がテンになりました。

そして、「あ、無敗の2冠牝馬…」と思い出したように

呟いたのでした…。