コンプガチャの問題に対してソーシャルゲーム大手6社が足並みをそろえて5月末までにコンプガチャを全面廃止すると発表した。
違法との見解が消費者庁から公式発表される前に、自主規制した形である。
この問題は、コンプガチャで大きな売上を上げていたソーシャルゲーム関連企業にとっては、業績悪化や株価ダウンにつながる大きな問題であったが、経営者の判断は迅速であった。
行政からの明確な見解が出る前に、主体的に意思決定したことの意味は大きい。
違法性を指摘されたとしても、収益を上げているビジネスを廃止するのは、企業として並大抵のことではない。
凡庸な経営者が多ければ、本件に関する各社の対応は足並みもそろわず迷走したのではないだろうか。
各社の経営者のミッションの軸がぶれていないことに加え、業界内における日頃からの問題共有や対話の賜物ではないかと思う。
「支配されない経営」とは、外部環境に支配されないことだけではない。
自分自身の中にある「手放すべきもの」に支配されないことも、「支配されない経営」である。
もちろん今回の件は、違法性のある遊びを提供してきたわけだから、廃止さえすれば企業としての責任を果たしたということにはならない。
コンプガチャを開発・提供してきたソーシャルゲーム関係各社には、本件に対して今後もしかるべき対応が必要である。
それを踏まえた上でも、今回の対応は見事であったと感じる。
コンプガチャ問題は、ソーシャルゲーム各社が今後も社会に貢献し認められる企業であるか、それとも時代のあだ花で終わるのかという分岐点の一つであったような気がする。
今回の問題に関して、某ソーシャルゲーム開発会社の社長が、「そもそもコンプガチャはユーザーが独りで楽しむものであり、ソーシャルゲームの本道ではなかった。今後は、ソーシャルゲームの本質的な楽しみを提供するようなゲームを開発していきたい」という旨の発言をしている。
ソーシャルゲーム関係各社には、ソーシャルゲームの本質的な愉しみを提供し、ワクワクするような創造性に期待したい。