七島を隠して灘の冬に入る
昨日一昨日と、初島で、孫と遊んできました。
山々の位の定まりて冬に入る
立冬や銀のひかりを放つ河
閉じるもの重ぬるものや冬に入る
立冬の銀鱗こぼす海の波
曇天に重さのありぬ冬はじめ
青空へ昇りてゆくや蔦紅葉
ひと湾を覆ふ桜紅葉かな
城跡の濃ゆき桜紅葉かな
冬の波テトラポットが吸ひ込みぬ
くつきりと陰影抱き冬鷗
群青の水尾まつすぐに今朝の冬
まつすぐに午後の日差しや冬鴎
小室山大室山も冬霞
一艘の冬の夕日の水尾長し
海黒し一島覆ふ冬紅葉
大島を影絵としたる冬の海
巌打つ冬波の音島泊まり
クリスマスイルミネーション玻璃越しに
波音に安らぎてゐる石蕗の花
海隔て望む富士の峰冬立てり
波音に目覚める朝石蕗の花
波といふ気まぐれなもの石蕗の花
朝焼けをゆく冬の鳶の笛
朝焼けの空へ挨拶石蕗の花
石蕗の花波の静かな日なりけり
朝焼けを水平にゆく冬の鳶
枯芝の影となりたる鳶の輪
小春日の網繕ひてゐる漁師
小六月宝探しの島の道