日本の4つの端を歩いてつなぐ旅 -ON THE ROAD EDGES- 

日本の4つの端を歩いてつなぐ旅 -ON THE ROAD EDGES- 

2024年で15年目。31回の旅で本土最南端の鹿児島県佐多岬から最西端の神崎鼻を経て関門海峡を渡り安芸の宮島、天橋立、石見銀山や木曽路、松島を歩き、本州最後の県青森の八戸駅まで歩きました。

先週の土曜日は、甲府城跡を訪れました。

 

鉄門と謝恩碑

 

昨年の十月に母が他界し、始めた親父とのお城巡り。何とか刺激を与えてのボケ防止と足腰の筋力維持が目的です。以前から旅行によく出かけていた家族の思い出は方々に散らばっています。須玉ICで高速を降り、国道141号で佐久に向かっている途中の「増富ラジウム温泉」の標識もそんな一つ。

「親父覚えてる?俺が金峰山に登ってる間に母ちゃんと温泉入ったって言ってたよね。そん時の増富温泉だよ」

「あぁ、そんなことあったっけ」

お城巡りと同時に、母親との思い出を拾い集めています。

 

 

甲府といえば武田信玄ですがこの甲府城は信玄とは関係なく、武田氏の滅亡後に秀吉の命により築城されたとか。現在は舞鶴城公園として市民の憩いの場になっているようです。私と親父も、散歩に連れてきてもらってはしゃいでいるかわいい犬たちに癒されました。

 

 

天守台や鉄門を見たあと、駅前の観光案内所で御城印を購入しました。さすが、信玄公の像には多くの観光客が集まり記念写真を撮っていました。彼のお城ではないので、今回写真は控えめに。

 

 

日本100名城 13/100

甲府城

 

江戸城跡を訪れ上野に宿をとり、翌日曜日は浅草を親父と歩きました。

 

 

朝七時、浅草はまだ店も閉まり観光客もまばらです。買い物にはまるで興味を持たない親父のこと、静かな街を逆に「良し」としているのでしょう。

「こういう浅草もいいなぁ」

後ろ手を組み、お店の屋号を読みながら歩いていきます。

 

 

2/14の土曜日は江戸城跡を訪れました。上野に宿をとり翌日は浅草見物。はじめての鉄道での親父との小旅行は楽しく、いい思い出となりました。

 

 

北桔橋門で手荷物検査を受け場内に入ると、すぐに天守台が現れます。その大きさたるや、これまでに見てきた彦根城、小田原城、岡崎城の比ではありません。さすがは徳川の居城です。

 

 

東京のど真ん中とは思えない、喧騒とは無縁なのどかな空気が流れる本丸跡の広大な芝生を横切り、「江戸城天守復元模型」へ足を運びます。

さっき見てきたばかりの、あの大きな天守台の上にこの天守閣が乗るのかと想像すると、ワクワクしてきました。

「見てみたい!」

現在、江戸城天守再建に向けた活動があるそうで、ぜひ実現してほしいものです。あの、日本橋に覆いかぶさる無粋な首都高を取り去ることと同じく。しかし、あと何年かかるのかな。見に来ることができるのかな。

 

 

広い皇居東御苑の散策で脚が疲れてきた親父と王子駅から歩き、この日二つ目の目的地「渋沢×北区 飛鳥山 おみやげ館」へやってきました。

ここは、「江戸城の御城印を売っている場所」をWebで探してたどり着いたところ。店内には渋沢栄一グッズのほか、数十種類の御城印が並んでいました。二条城や駿府城に八王子城、しかし目当ての「江戸城」はありません。店員さんに尋ねてみると現在は売り切れとのこと。仕方ありません、季節を変えて東京見物がてら親父とまた買いに来ることにします。

 

大手門

 

日本100名城 12/100

江戸城

 

日曜日は静岡県三島市の山中城跡を訪れました。後北条氏の本城、小田原城を守る西方防御の要の地、石を使わない土だけで造られたお城です。天正18年(1590年)、6万7千の圧倒的な豊臣軍の総攻撃をうけ、わずか半日で落城したと伝えられています。

 

 

箱根峠から下るこの国道1号はこれまでに何度も何度も走ってきた道で、「山中城跡」の標識も知ってはいましたが訪れるのは今回が初めてです。標識に導かれ国道を左に折れると、城跡を大切に守って暮らしているようなひっそりとした集落がありました。時間から取り残された空気が漂っています。

 

車を停め案内所でまず御城印を購入し、西の丸目指して歩いていきます。あたりは丸く刈り込まれたツツジがポコポコ植えられ、春の開花時期にはさぞ見事だろうと思われます。

駐車場にも「工事中」のお知らせがありましたが、このお城の特徴の一つ、「障子堀」の多くある西櫓方面は通行止めです。斜面にはブルーシートが掛けられ、おそらくツツジの開花時期に向けて修繕しているのでしょう。

 

 

私達は芝生の広々とした西の丸を抜け、見張台に上がります。雄大な景色が眺められるはずでしたが、野焼きでもしているのでしょうか広大な富士山のすその数か所から煙が立ち登り、黄色く濁った靄に隠されて富士山は見えません。

 

 

西櫓方面の通行止に野焼きの靄、二つのマイナス要因がありましたが、それでも特異な「障子堀」の造形や土だけで造られているために優しさを感じる城内をゆっくりと見てまわり、今まで知ることのなかった風景を楽しみました。

 

 

―後日談―

ニュースで知りました。

「静岡県裾野市の陸上自衛隊東富士演習場で、この時期恒例の野焼きが行われました。」

であるなら週末は外してほしかった。ある角度から富士山の眺望が煙によって遮られることは簡単に想像がつくはず。人為的な要因で日本一の富士山を楽しめないとはひどい話です。近郊の我々なら「また来るか」で済みますが、おいそれと来ることのできない遠方の方にとってはやるせない思いで一杯でしょう。

 

日本100名城 11/100

山中城

 

先週の日曜日は静岡県の掛川城を親父と訪れました。

 

 

駐車場近くの交差点にパイロンがたち、交通整理の方が旗を振っています。

「何んかやってるな」と思っていたら遠くから歓声も聞こえてきて、どうやらマラソンか駅伝の大会が開かれているようです。

そのせいか大手門駐車場はほぼ満車。立体駐車場の屋上まで上がり、やっと車を停めることができました。

 

三の丸広場に続く通りには横断幕が張られていて、駅伝のスタート&ゴール地点になっています。私達が通りかかったときは、ちょうど高校生によるレースのゴールでした。ラスト・スパートをかける女の子、仲間に手を振りながら走る男の子、次々にゴール・テープを切っていきます。

「なっちゃん、ファイト―!」

「がんばれー!」

「なっちゃん笑ってー!」

久しぶりに人の本気に触れ、感動で鳥肌がたちました。

 

 

お城の観光に向かいます。最初に立ち寄ったのは二の丸御殿。階段が急なため親父には待っててもらい一人で上がっていきます。特に調べたわけではないのですがラッキーなことに入口に売店があり、限定の「二の丸茶室御城印」を買うことができました。

そのあと二の丸御殿をまわりこんでお堀の間を通り、解放感一杯の本丸へ。天守閣が高台にそびえているのが眺められます。この季節、澄んだ青空と白壁のコントラストが見事です。

 

 

このあと天守閣の急な階段を上り疲れ果てた親父は、本丸に降りてきて大好きな缶コーヒーを美味そうにすすっていました。

 

 

日本100名城 10/100

掛川城