おのころ心平です。
明治・大正時代に活躍した
日本の治療家、気功家、
霊術師の達人たちは
ある意味、ヒーラーでした。
そして、ヒーリングを施す人は、
一方で、思想家であり、
哲学者であり、宗教家でした。
参考までに当時の代表的な大人物を
列記しておきましょう。
※明治時代
(1868年1月25日(明治元年1月1日)から
1912年(明治45年)7月30日までの期間)
※大正時代
1912年(明治45年/大正元年)7月30日から
1926年(大正15年/昭和元年)12月25日までの期間
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■臼井 甕男(うすいみかお)
1865年8月15日 - 1926年3月9日
「レイキ」創始者。臼井霊気療法の開祖。
現在世界中に広まっているレイキは、
臼井が養成した21または20人の師範
(レイキを他人に伝授できる資格者)の一人、
林忠次郎がハワイ在住の日系人高田ハワヨに
伝授したものが広まったもの。
■藤田 霊斎(ふじたれいさい)
1868年-1957年
「調和道丹田呼吸法」
(ちょうわどうたんでんこきゅうほう)の創始者。
東洋古来から多くの先哲が実践してきた
丹田呼吸法の真髄を掴む。
二木式腹式呼吸法、岡田式静坐法と並び
三大呼吸法と称される。
■出口 王仁三郎(でぐち おにさぶろう)
1871年 - 1948年1月19日
新宗教「大本」の教義を整備した実質上の教祖。
大本では聖師と呼ばれている。
大本から、日本心霊科学協会の浅野和三郎、
生長の家の谷口雅春、世界救世教の岡田茂吉、
神道天行居の友清歓真などが独立。
合気道の開祖の植芝盛平も大本の熱心な信者であり、
「日月神示」の岡本天明も大本に関わりがあった。
■松本 道別(まつもとちわき、通称どうべつ。本名=順吉)
1872-1942。
主著『霊学講座』で知られる、大正期に活躍した霊術家。
「人体ラジウム療法」 (後に人体放射線療法) を提唱した。
野口整体の野口晴哉は直弟子で、
野口整体で手当て療法のことを愉気と呼ぶのも、
松本の輸気に由来するものと思われる。
■岡田 虎二郎 1872年 - 1920年
「岡田式静座法」(おかだしきせいざほう)創始者。
生まれつき虚弱であったが、
13、4歳の時に一種の霊感を受けたといい、
心身が一変、強健となって以来心身の改造に志し、
1899年渡米し、帰国後多くの共鳴者を得た。
岡田が唱えた「自然の理法」には、
本来的な思想面と「静坐法」を通じての
健康増進的な側面とがあり、「自然の理法」の
思想的な面に共感して、岡田の門下生になった人物では、
元・代議士で社会運動家の田中正造や
キリスト教的社会主義者の木下尚江が有名。
■二木 謙三(ふたき けんぞう)
1873年1月10日 - 1966年4月27日
「二木式腹式呼吸法」の提唱者。
伝染病を研究した医学博士である。
日本の医学界の重鎮であったと同時に、
民間療法一般に理解があった。
ノーベル医学賞の候補になったとも言われる。
■岡田 茂吉(おかだもきち)
1882年-1955年
手かざしによる「浄霊法」を実践。
「世界救世教」の創始者。
真光系の教団や神慈秀明会・救いの光など
少なくとも30以上の教団のルーツとなる。
■肥田 春充(ひだ はるみち)
1883年12月25日 - 1956年8月24日
「肥田式強健術」の創始者。
思想家、著述家、体育家 哲学者などとして活躍。
■田中 守平(たなか もりへい)
1884年9月8日 - 1928年12月17日
霊術団体・太霊道の創始者。
大正期には大本教と人気を二分する勢力を誇った。
後の霊術に大きく影響を与えた。
■谷口 雅春(たにぐち まさはる)
1893年11月22日 - 1985年6月17日
「生長の家」創始者。その生涯の著作は400冊以上に及び、
主著『生命の實相』は通算1,900万部を超え、
今も多くの人々に読み継がれている。
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さて、これら思想的な源流を持つ
ヒーリングにおいては
現存する資料や著書に、
「末期ガンが治った」という
記述が多数見られます。
実際、奇跡的治癒というのは
起こりうるでしょう。
もちろん可能性は
「0」ではありません。
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しかし、
施術者と治療を受ける側とが
思想的に(あるいは宗教上)、
理念や考え方で共鳴していた、
というのが大事なポイントだと思います。
ヒーリングとは、
技術だけでは成り立たない。
「癒す側」
「癒される側」
のココロの共鳴が
前提となるのです。
目に見えないところでの
ココロの共振・・・
それが生じていれば、
遠く離れていても
ヒーリング効果はあると言います。
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でもね、それが、
現代では難しくなりました。
「癒す側」
「癒される側」
の間の、
現代生活空間を飛び交う
情報通信の波は、携帯、WiFi、
デジタル電波各局を含め、
人同士の見えない共鳴を遮断し、
干渉し、歪めたりもします。
現代においては、
昔ほどヒーリング効果は
上がらなくなってきているのではないか、
というのが僕の実感です。
それを超えて効果を出すには、
受ける側の意識、覚悟、そして、
より一層の自助努力が必要かもしれません。
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