6月11日 アキバ無差別殺人犯にも共通
第二部174ページまで読んで思ったことは、ドストエフスキー、少なくとも「罪と罰」は難しくないってことでした。
哲学的問答が続いたり、抽象的な文章が畳み掛けるような印象を持ってましたが、全然そんなことはない。
確かに、手紙は長いし、覚えづらい名前が頻出するけれども、文章そのものはむしろシンプル。
時系列通りに展開する構成は、単純すぎるほどだし、登場人物の心理は台詞でほぼすべて説明されるし、「わからない」「わかりづらい」ってことはないですね。
ただ、愚痴が長い。社会への怨念にも近い言葉の羅列は、秋葉の通り魔容疑者の掲示板書き込み(現時点では本人の書き込みか確認されてませんけど)に共通するものがあります。
いや、似てるんだ。
常にこういう、「僕が不幸なのは社会のせいだ」と思い込んでいる人っているんですよ、現代だけじゃなくて。
しかしラスコーリニコフ、うかつなんですよ。あきれるっつうか、読み手がひやひやするくらい。
寝込んでるラスコーリニコフを見舞いに来た客が、金貸し老婆殺人事件の話題を口にすると、ベッドから起き上がって激しく反応してしまったり。
刑事のザトーリョフが訪れたら、「あなたは私を犯人の可能性があると思っているでしょ。よろしい。確かに金遣いが荒くなってるし、疑われても仕方ない」なんて自分で言い出しちゃうんです。
漫画「デスノート」で、月とLが協力してキラを探し出すあたりから乗れなくなってしまったクチなので、このへんはしらけてしまいましたが。
さて、金をすべて飲み代に遣ってしまう退職官吏マラメードフが馬車に轢かれ、ラスコーリニコフが付き添って家まで送ったところまできました。これからどうなる。
哲学的問答が続いたり、抽象的な文章が畳み掛けるような印象を持ってましたが、全然そんなことはない。
確かに、手紙は長いし、覚えづらい名前が頻出するけれども、文章そのものはむしろシンプル。
時系列通りに展開する構成は、単純すぎるほどだし、登場人物の心理は台詞でほぼすべて説明されるし、「わからない」「わかりづらい」ってことはないですね。
ただ、愚痴が長い。社会への怨念にも近い言葉の羅列は、秋葉の通り魔容疑者の掲示板書き込み(現時点では本人の書き込みか確認されてませんけど)に共通するものがあります。
いや、似てるんだ。
常にこういう、「僕が不幸なのは社会のせいだ」と思い込んでいる人っているんですよ、現代だけじゃなくて。
しかしラスコーリニコフ、うかつなんですよ。あきれるっつうか、読み手がひやひやするくらい。
寝込んでるラスコーリニコフを見舞いに来た客が、金貸し老婆殺人事件の話題を口にすると、ベッドから起き上がって激しく反応してしまったり。
刑事のザトーリョフが訪れたら、「あなたは私を犯人の可能性があると思っているでしょ。よろしい。確かに金遣いが荒くなってるし、疑われても仕方ない」なんて自分で言い出しちゃうんです。
漫画「デスノート」で、月とLが協力してキラを探し出すあたりから乗れなくなってしまったクチなので、このへんはしらけてしまいましたが。
さて、金をすべて飲み代に遣ってしまう退職官吏マラメードフが馬車に轢かれ、ラスコーリニコフが付き添って家まで送ったところまできました。これからどうなる。
6月4日 ロシア人は名前と戯れる
主人公ラスコーリニコフは、老婆アリョーナ・イワノヴナと可哀想すぎるリザヴェータを殺害。
第二部に突入した「罪と罰」だが、ここへきて、さらにくどくなる。
なんつうか、ロシア人はこんなに話が長いのか、記憶力がいいのか、と首を傾げる。
アルバイトのあっせんをすることになっていたラズーミヒンが保証人になって、ラスコーリニコフの母の仕送りを受け取ったりするんだが、いやあ、ラズーミヒンもやはり変人だ(とにかく「罪と罰」の登場人物は、誰も彼もが何かしら変です)。
押し付けがましく、余計なお世話を焼きたがるが、どうもその動機が見えづらい。
それと異常な記憶力。
イワノヴナ殺害事件の容疑者があがった経緯を、周辺住民の一挙手一投足、全会話を記憶しているかのように長々と解説するが、こりゃ記憶力良過ぎるだろ。
それと、まあこれから何度も感じるんだろけど、ロシア人は名前と戯れてますね、たぶん、間違いなく。
「ぼくは署長のニコジム・フォミッチとも会ったし、副署長のイリヤ・ペトロヴィッチにも紹介された。庭番のザミョートフ君、アレクサンドル・グリゴリエヴィッチとも近づきになったよ。それから最後を飾ったのが、ここのパーシェンカさ。この女も知っているがね…」
「こってり砂糖を利かせたらからね」ずるそうに笑いながらナスターシャがつぶやいた。
「ひとつ、あんたのお茶にも入れたら、ナスターシャ・ニキーフォロヴナ」。
イスカンダル星人みたいな名前が、次々と、どう考えても必然性なく現れ、必然性なくフルネームで呼ばれ、きまぐれに略称で呼ばれる(ラスコーリニコフがロージャと呼ばれたり)。
もう頭の中がお祭り騒ぎさ。
それから、どうもドストエフスキー先生、少なくともこの辺では、てんで芸がない。
ラスコーリニコフの寝ている部屋の扉から、ナスターシャやラズーミヒンやゾシーモフが入って来て、とりとめもなく喋る。
高校生が書いた戯曲のような展開に、結構びびる。
そして、真打ち、ルービンが同じ扉から登場する。
ラスコーリニコフの妹、ドーニャの婚約者だ。
「2週間前に手紙を送ったのだが、届いてないかね」という、三谷幸喜もびっくりの展開に僕もびっくり。
さて、皆さん、ここまでで何人の名前が出たでしょうか。
本日、飛行機の中で読んだりして、やっと133ページ。
ルービンとラスコーリニコフは、何を話し合うのでしょうか。
第二部に突入した「罪と罰」だが、ここへきて、さらにくどくなる。
なんつうか、ロシア人はこんなに話が長いのか、記憶力がいいのか、と首を傾げる。
アルバイトのあっせんをすることになっていたラズーミヒンが保証人になって、ラスコーリニコフの母の仕送りを受け取ったりするんだが、いやあ、ラズーミヒンもやはり変人だ(とにかく「罪と罰」の登場人物は、誰も彼もが何かしら変です)。
押し付けがましく、余計なお世話を焼きたがるが、どうもその動機が見えづらい。
それと異常な記憶力。
イワノヴナ殺害事件の容疑者があがった経緯を、周辺住民の一挙手一投足、全会話を記憶しているかのように長々と解説するが、こりゃ記憶力良過ぎるだろ。
それと、まあこれから何度も感じるんだろけど、ロシア人は名前と戯れてますね、たぶん、間違いなく。
「ぼくは署長のニコジム・フォミッチとも会ったし、副署長のイリヤ・ペトロヴィッチにも紹介された。庭番のザミョートフ君、アレクサンドル・グリゴリエヴィッチとも近づきになったよ。それから最後を飾ったのが、ここのパーシェンカさ。この女も知っているがね…」
「こってり砂糖を利かせたらからね」ずるそうに笑いながらナスターシャがつぶやいた。
「ひとつ、あんたのお茶にも入れたら、ナスターシャ・ニキーフォロヴナ」。
イスカンダル星人みたいな名前が、次々と、どう考えても必然性なく現れ、必然性なくフルネームで呼ばれ、きまぐれに略称で呼ばれる(ラスコーリニコフがロージャと呼ばれたり)。
もう頭の中がお祭り騒ぎさ。
それから、どうもドストエフスキー先生、少なくともこの辺では、てんで芸がない。
ラスコーリニコフの寝ている部屋の扉から、ナスターシャやラズーミヒンやゾシーモフが入って来て、とりとめもなく喋る。
高校生が書いた戯曲のような展開に、結構びびる。
そして、真打ち、ルービンが同じ扉から登場する。
ラスコーリニコフの妹、ドーニャの婚約者だ。
「2週間前に手紙を送ったのだが、届いてないかね」という、三谷幸喜もびっくりの展開に僕もびっくり。
さて、皆さん、ここまでで何人の名前が出たでしょうか。
本日、飛行機の中で読んだりして、やっと133ページ。
ルービンとラスコーリニコフは、何を話し合うのでしょうか。
5月31日 可哀想過ぎる35歳
「罪と罰」日記 5月31日 可哀想な35歳
とにかく幸せそうな人が出て来ません。
偶然でくわした学生も、極貧で、あの有名な「生きていてもしょうがない老婆を一人殺しても、その金で100人の生命が助かれば正義ではないか」って駄弁ってるくらいで。
さて、斧を入手したラスコーリニコフはついに金貸しの老婆、アリョーナ・イワノヴナ殺害に至りました。
あっ、ちなみにこの日記は全編ネタばれありですから。
えっ、もうだっけ?ってくらいに早い。
まだ70ページちょっとじゃん。
中2のとき、斧を手に入れる過程で読むのをやめたんだけど、するとこれくらいしか読んでなかったのか。
微かな記憶では半分くらい読んだつもりだったんだが。
しかし、あっけなくアリョーナ・イワノヴナ(露文特有の覚えづらい名前は既に続出してます。
カチェリーナやワズーミヒンやナスターシャが誰だったか、途中でよく忘れます)を殺害した後、ああ、可哀想なリザヴェータが偶然、そこにでくわしちゃうんです。
リザヴェータは、今のところ「罪と罰」登場人物中、特に不幸ですよ。
老婆の腹違いの妹で「もう35だった」。
姉にこき使われ、炊事に洗濯、内職に針仕事に床洗い。
何を命じられても断らないのに、姉は遺言状でリザヴェータに一文も残さないことにしている(と、町の学生すら知っている)。
未婚で、ひどく不格好で、背ばかりむやみに高く、醜い女なのに(学生曰く、「真っ黒けでさ、兵隊芝居の女形みたい」だそうで)、しじゅう妊娠している——。
人生に何か良いことがあったんだろうか、リザヴェータ。
おいしいものを食べたり、海辺でくつろいだり、本当に愛してくれる男性と愛を語らったりしたんだろうか。
君の35年の人生に、光や希望はあったのかい?
と、尋ねる前に、姉殺害現場でラスコーリニコフに斧で殺されてしまうんです。
可哀想過ぎる。
「もう35」のリザヴェータ…。
そして、ついに第二部へ突入しました。本日108ページ。
とにかく幸せそうな人が出て来ません。
偶然でくわした学生も、極貧で、あの有名な「生きていてもしょうがない老婆を一人殺しても、その金で100人の生命が助かれば正義ではないか」って駄弁ってるくらいで。
さて、斧を入手したラスコーリニコフはついに金貸しの老婆、アリョーナ・イワノヴナ殺害に至りました。
あっ、ちなみにこの日記は全編ネタばれありですから。
えっ、もうだっけ?ってくらいに早い。
まだ70ページちょっとじゃん。
中2のとき、斧を手に入れる過程で読むのをやめたんだけど、するとこれくらいしか読んでなかったのか。
微かな記憶では半分くらい読んだつもりだったんだが。
しかし、あっけなくアリョーナ・イワノヴナ(露文特有の覚えづらい名前は既に続出してます。
カチェリーナやワズーミヒンやナスターシャが誰だったか、途中でよく忘れます)を殺害した後、ああ、可哀想なリザヴェータが偶然、そこにでくわしちゃうんです。
リザヴェータは、今のところ「罪と罰」登場人物中、特に不幸ですよ。
老婆の腹違いの妹で「もう35だった」。
姉にこき使われ、炊事に洗濯、内職に針仕事に床洗い。
何を命じられても断らないのに、姉は遺言状でリザヴェータに一文も残さないことにしている(と、町の学生すら知っている)。
未婚で、ひどく不格好で、背ばかりむやみに高く、醜い女なのに(学生曰く、「真っ黒けでさ、兵隊芝居の女形みたい」だそうで)、しじゅう妊娠している——。
人生に何か良いことがあったんだろうか、リザヴェータ。
おいしいものを食べたり、海辺でくつろいだり、本当に愛してくれる男性と愛を語らったりしたんだろうか。
君の35年の人生に、光や希望はあったのかい?
と、尋ねる前に、姉殺害現場でラスコーリニコフに斧で殺されてしまうんです。
可哀想過ぎる。
「もう35」のリザヴェータ…。
そして、ついに第二部へ突入しました。本日108ページ。