朝、朝礼が終わりぼくは制服に着替えていた。部屋が同じ同期生は何か座学を受けているらしい。陸海空宇宙の自衛隊に肩を並べる特務部隊。災害派遣専門部隊。アシストスーツが全員に渡るから、体力に難のある人間でも、勤まるという。制服以外の戦闘服といった官物は返納していた。昨日は荷づくりするようにとは言われたが、自分の私服と日用品を私物のバッグに詰めるだけだった。

「村山2士、移動の準備をして事務室へ来なさい」

インターフォンの指示とおり事務室へ行く。事務室で区隊長にぼくの迎えにきたロボットを紹介された。

そのロボットはロボットだと見えない女性の姿をしていた。よく見ると外見は18歳ぐらいでキレイともかわいいともいえる顔をして身体はスタイルがいい。

ぼくは区隊長に特務部隊の車まで見送らてロボットに案内された。後部座席に乗るように言われた。リムジンのような豪華な内装だった。

いま、気づいたがロボットが着ている服は特務部隊の制服なのだろう。運転席は無人だが、ロボットは助手席に乗る。自動運転車なのだろう。

運転者席と後ろの席に仕切りのようなものが上がってきて後ろが一瞬真っ暗になるが、すぐに明るくなる。車のAIが特務部隊の基地まで注文の音楽を流してもいいし、映画やアニメをモニターに映してもいい。シートをフラットにして寝ていてもいいと言った。ぼくはアニメを観たいと言うと、注文したアニメを流してくれた。それで備えつけの中の物は何を飲み食いしてもいいし、車内に簡易トイレがあると言うことだった。

緊張がほぐれてくると、ハッと気づいた。外の風景が見えない。いま、どこにいるんだ? ぼくは特務部隊の基地が日本のどこにあるのか知らない。

翌日、起床ラッパで起きて点呼がされる。朝ご飯を食べて、トイレを済ます。他の隊員と整列して、朝8時に掲揚される日章旗に敬礼する。

この駐屯地で、こういうことをするのも明日で終わりだと考えていると連隊長の訓話が終わる。

「村山、お前はもう訓練を受けなくていいからな。部隊を移る準備をして、休んでいろ」と、班長に言われた。

「いいな、エリート戦隊は芝を植えなくていいのか」と同期生に言われながら、一人だけ部屋へ戻った。


あっ、靴磨きの道具を忘れるところだった。

荷づくりは終わった。明日で、こことお別れか。みんな、それぞれの部隊に行ってばらばらになるんだな。

「貴様は配属先の希望を秋田の普通科部隊にしていたな。貴様は特務部隊への配属を拒絶することが出来る。どうする?」

「コンピューターに選ばれたと言うことでしたら、従いたいと思います。ですが、ぼくは自衛官に必要な体力は最小限度あるかないかというところだと思います。射撃も下手です。コンピューターはぼくの何を認めてくれたのですか?」

「そういったことはコンピューターは俺にも教えてくれないと思う。

だけど、俺が知っている限りのことを教えてやろう。自衛隊を縮小して災害派遣専門の組織にする見通しは20世紀からあった。

それで貴様が特務部隊に配属されたら、貴様の最高指揮官は総理大臣ではない。コンピューターになる。配備されている人が搭乗して操作するロボット、ガンダムはものすごく高性能だ。

それでは、貴様を特務部隊に配置する話を進める。明後日には、貴様を迎えに車両がくる。貴様のここでの教育は今日で終了とする。検閲はしたからな。明日は引っ越しの荷造りを済ますように。

これで、お前の面談を終わるから星を呼んできてくれ」