ぼくは30歳ぐらいから40代中盤まで、親からお小遣いをもらって家にいることができた。そして、何回か入院した。

一度は入院させられてもしかたないなと言うことをして入院した。家で朝から、テレビの音を大きくしてビデオを再生していた。そして、まずいことに近所が葬式をだしていた。それで病院につれていかれて、入院した。あとは、なぜ入院することになったのか分からなかった。

入院の判断は医者が決めることだ。そして、母は2つの入院給付金がでる生命保険をぼくにかけていた。それで、1999年に入院したときに給付金でウィンドウマシンのパソコンを買った。

かたくなに、チリ紙交換屋をやるのはダメだと言っていた母だが、平成18年ごろ、母はチリ紙交換をするための軽トラックを買ってくれた。母はなにを考えていたのか分からない。だが、それでチリ紙交換屋の仕事ができるようになった。

わたしは自分の部屋を見まわした。

わたしの部屋は12畳ぐらいある。だいぶ広い。車椅子を使うためだったのね。そして、壁に手すりがつけられている。ドアは自動ドアだ。

わたしは身体に障害をもっては産まれてこなかった。だけど、知能が低い。だから、学校というところへ行けない。

わたしは部屋を出た。すぐキッチンがあり、玄関がある。わたしの家の玄関は高くなっていない。車椅子で出入りするためだったんだ。

玄関も自動ドア。なにげなく外に出る。外に出ると、なにかブザーが鳴る音がした?

「なに?」家を振り返るけど、なんでもない。気のせい?

わたしは自分の近所を歩いてまわって、家の玄関を見てまわった。

玄関が自動ドアになっている家はわたしの家だけだ。コンビニでもなければ、入口が自動ドアになっている建物なんかない。

そして、家に帰ろうとしたとき家の前に中学生の制服を着た男の子がいた。なぜか目があった。わたしの家のすぐ前だった。わたしはその男の子にすいよせられるように近づいた。彼は黙って、わたしを見た。

わたしはなにか話をしようと思ったのだと思う。だけど、その前に顔の頬があつくなって、心臓がばくばくした。わたしはすぐ前の自分の家に逃げることにした。

家に入る時は自動ドアが開くのにちょっと時間がかかった。防犯機能が働いたからだろう。そして、家に入った。玄関に入って、台所の窓から向かいの建物が見える。その彼はわたしの家を見ている。

ボーイミートガール、昔からある恋愛の物語。だけど、彼は追ってはこない。それは作った物語。母が読むようにいった『うる星やつらは』は鬼ごっこの話から始まるけど。

「りか、どうして家から出たの? 赤い顔をしてなにか誰かにされたの?」

わたしは顔をふった。心臓がまだまだばくばくして、うまく話せない。

「海斗」と母は窓の外を見て叫んだ。その海斗はまだわたしの家のほうを見ていた。

「彼は海斗くんというの?」

「そう、あなたたと同じ自然出生児の奇跡の子」

? ママはなにを言っているのか?

「ごめん、小説の構想をしていて、変なことを言ってしまったわ」

ママはなにを誤魔化そうとしているのだろう?

ぼくは美容院のガラスを割るということをして、入院した半年間、なにか怒られるとか説教されるとかいうことはされていない。ただ、食事をして時間になればベッドに入り、食後や就寝前に薬をのんでいただけだ。

それで、脳に腫瘍がないかとレントゲンをとったと思う。

 

たしかにぼくがしたことはおかしい。どこから###への悪意が出てくるのか? 自分がわからなかった。

 

それでぼくは、退院すると父の仕事を手伝うことになった。なぜか、父に都合よく仕事があった。

だが、1、2年で仕事がばったりなくなった。貯金はしていたが、一人親方として建築労働組合に入っていたぼくは月に数万円の保険を払っていた。その保険金で貯金がなくなるとぼくは一人親方を登録するのをやめた。

父には、一人でできるぼくは使えない仕事は散発的にあった。

母はぼくにお小遣いをくれると言った。仕事を無理に探さなくていいということだった。就職氷河期といわれた頃だった。