わたしは自分の部屋を見まわした。
わたしの部屋は12畳ぐらいある。だいぶ広い。車椅子を使うためだったのね。そして、壁に手すりがつけられている。ドアは自動ドアだ。
わたしは身体に障害をもっては産まれてこなかった。だけど、知能が低い。だから、学校というところへ行けない。
わたしは部屋を出た。すぐキッチンがあり、玄関がある。わたしの家の玄関は高くなっていない。車椅子で出入りするためだったんだ。
玄関も自動ドア。なにげなく外に出る。外に出ると、なにかブザーが鳴る音がした?
「なに?」家を振り返るけど、なんでもない。気のせい?
わたしは自分の近所を歩いてまわって、家の玄関を見てまわった。
玄関が自動ドアになっている家はわたしの家だけだ。コンビニでもなければ、入口が自動ドアになっている建物なんかない。
そして、家に帰ろうとしたとき家の前に中学生の制服を着た男の子がいた。なぜか目があった。わたしの家のすぐ前だった。わたしはその男の子にすいよせられるように近づいた。彼は黙って、わたしを見た。
わたしはなにか話をしようと思ったのだと思う。だけど、その前に顔の頬があつくなって、心臓がばくばくした。わたしはすぐ前の自分の家に逃げることにした。
家に入る時は自動ドアが開くのにちょっと時間がかかった。防犯機能が働いたからだろう。そして、家に入った。玄関に入って、台所の窓から向かいの建物が見える。その彼はわたしの家を見ている。
ボーイミートガール、昔からある恋愛の物語。だけど、彼は追ってはこない。それは作った物語。母が読むようにいった『うる星やつらは』は鬼ごっこの話から始まるけど。
「りか、どうして家から出たの? 赤い顔をしてなにか誰かにされたの?」
わたしは顔をふった。心臓がまだまだばくばくして、うまく話せない。
「海斗」と母は窓の外を見て叫んだ。その海斗はまだわたしの家のほうを見ていた。
「彼は海斗くんというの?」
「そう、あなたたと同じ自然出生児の奇跡の子」
? ママはなにを言っているのか?
「ごめん、小説の構想をしていて、変なことを言ってしまったわ」
ママはなにを誤魔化そうとしているのだろう?