吉野のさくらと『桜守のはなし』 | つながっていこう~オンライン版絵本で支援プロジェクト【公式ブログ】

「やった~~!待ちにまっていたよ~~♡」
札幌市中心街の桜が美しく開花しているのを先日発見して、

小躍りしているたかたかです♪
北海道の冬の封印が解けたように、桜や北こぶしが一度に顔をそろえてくれていました。

実は私、4月上旬に奈良県の吉野山に行ってきました。

 

一生に一度は吉野の満開の桜を見たいと願っていましたが、ついについに♪

「一目千本」とたたえられる吉野山の桜は約三万本植えられていると言われ、その9割近くは地元で「シロヤマザクラ」と呼ばれる野生種です。ヤマザクラは白や薄ピンクの花とともに赤茶色の葉も大きくなるので、遠目から見るとピンクのもくもくと湧きあがる雲に山が一面に覆われているように私には見えます。
素朴にしてダイナミック!
ソメイヨシノの群生とは趣が全く別な魅力があり、どこを見ても桜・桜・桜の世界は夢見心地でした。

 



1300年前のこと、
“吉野山の桜は、修験道の開祖役行者(えんのぎょうじゃ)が、修行によって日本独自の仏である金剛蔵王権現を祈りだした時、その姿をヤマザクラの木で刻みお祀りしたことが起源だと云われています。”(吉野山観光協会サイトから抜粋)

ご神木として長い間植えられ守られてきて、いま、私たちも楽しめているということなんですね。

豊臣秀吉にも愛された吉野山の桜。
秀吉が天下統一を成し遂げ、絶頂の権力があった1594 年に、徳川家康、宇喜多秀家、前田利家、伊達政宗ら錚々たる武将をはじめ、茶人、連歌師たちを伴い、総勢5千人の供ぞろえで5日間も吉野山を訪れたことでも知られています。

私はご縁があって、2020年から毎年修行体験・五感を磨くリトリートとして吉野の大峰山を登拝させていただく機会を頂いています。

ある年、夏の日差しが照り付ける山の中で、上半身裸になって昼休憩している数人の作業員の方々に出逢いました。

 

 

お聞きすると、桜の木を植えたり保全したりしているとのこと。前年の台風被害に遭った樹や老木も多く、桜は特にデリケートで手をかけないと育たないのだそうです。


なのに、

吉野の桜を守り育てている「桜守」と呼ばれている職業の方は、この広大な山、三万本もある桜に対して,

実はたった三人!!

聞いて、思わず聞き返してしまいました。

私の子ども時代、父が木材工場を経営していて造材のために時折山につれていてもらった記憶があります。その時、この山や樹を保全管理するのがどれだけ大変かを聞かされていたことを思いだしました。

私たちがこうして花見見物ができたり安全に登山する事ができるのも、樹や山を守って下さるお蔭なんですね。

『桜守のはなし』

作:佐野藤右衛門
出版社:講談社 発行日:2012年03月06日


京都の仁和寺御室御所に仕えた造園の十六代目、佐野藤右衛門さんが語る桜を守る仕事と人との歴史が写真とともに柔らかい京都の言葉で語られています。
科学絵本とも言えるのではないでしょうか。

また、佐野さんの語りの中には、子育てや生きるための哲学的なフレーズにぐっとくるものがあります。


「桜は守りをしないといけない木。せやけど構い過ぎてもあきません」


「ちょっと手をそえてやるぐらいがええんですわ」


「その木のまわりに住む人たちの心づかいで生きてきた桜なんです」

「あなたに微笑む」

「純潔」

「高尚」

「淡白」

「美麗」

 

ヤマザクラの花言葉です。

 


ちょうどお釈迦様の降誕会が執行されていました⇧ 山伏さんが勢ぞろい!

これは金峯山寺で購入できる限定のサクラ色のくまぶしくん⇧


 

本州の桜は終わりましたが、

北海道はこれからです!


北海道は上品なピンク色のエゾヤマザクラ。
桜を追いかけて、是非北海道にふらっと遊びにいらして下さいね~

私もこの尊いいのちを開花させている桜たちを一層愛おしみ、今年の花見を楽しみたいと思います🌸(^^)/🌸

 

最後までお読みくださりありがとうございました🍀
たかたか