見える人と見えない人が一緒に楽しむ絵本! | つながっていこう~オンライン版絵本で支援プロジェクト【公式ブログ】

5月に入り北海道は新緑の季節!

芽吹きのエネルギーに満ち溢れています。街を行きかう人々の足取りも軽やかに見えます。

毎日新緑を眺めているせいか最近ピスタチオカラーが気になりピスタチオカラーのネイルとパンツを購入しためめさんです爆  笑飛び出すハート

 

 

  点字付きさわる絵本

 

さて今日は、点字付きさわる絵本について書いてみようと思います。

 

先日あいりーんが日本初の【ユニバーサルシアター・チュプキ・タバタ】視覚障害のお友達と訪れたとブログにアップしていましたね。とても興味深く読んだ人も多かったと思いますが私もその一人でした照れ義理チョコ
あいりーんのブログ↓コチラ

 

 

 

目が不自由な人も耳が不自由な人も車いすの人もお子様連れのママも安心して映画を楽しめるというチュプキ。あいりーんのブログからここを運営している人たちの温かさまで伝わってきて、実際にどんな風に映画が上映されているのか私も是非行ってみたいと思いました。

そしてその数日後に私が所属している【まるごと絵本研究会】のメンバーから「点字付きさわる絵本」が特集となっている「印刷雑誌」(印刷業界・出版業界用の雑誌です。)というものが届いたのですが、業界雑誌なので始めてみました。
雑誌と書いてあるのにお値段が高くて・・・㊙円!びっくりしました。絵本とは切っても切れない印刷業界の現状と絵本の印刷技術についての特集号でした。今日はその中で私が気になった記事をちょっとご紹介します。

 

*タイムリーに届いた「印刷雑誌」!これ知ってましたか?

 

  児童書は出版業界を救っている!

 

出版不況、そして少子化が続いていると言われるなかでも、近年児童書分野は売れ上げを伸ばしていると言われていますね。児童書分野の中核で売り上げを牽引しているのが絵本なのですが、絵本品種ほど、製造工程において多種多様な造本仕様があり、近年「めくり」や「スライド」「穴あき」「折り」など仕掛け絵本もどんどん高い技術が求められています。これは書店行くと、絵本というか玩具絵本みたいな仕掛け絵本がどんどん増えているのに驚きますびっくりオーナメント

 

 

  ~見えない子ども達にも絵本を~

 

私は今回「点字付きさわる絵本」について偕成社の千葉美香さん投稿記事に非常に感銘を受けました。
 

1984年に大阪在住の岩田美津子さんという人が点訳絵本を貸し出す岩田文庫を作ったそうです。岩田さんは全盲で晴眼の二人のお子さんに「絵本読んで!」とせがまれて、子どもに絵本を読んでやることが子育ての中でどんなに大切なことか気付いたと言います。50年前から厚紙の台紙に絵の部分を毛糸や皮などを貼って突起を付けて一冊一冊手作りしていた製作ボランティアグループは今も全国に今も点在するそうですが、岩田さんは、同じような境遇の親子に喜んでもらえるようにとボランティアの手により100冊以上になった手作り展示絵本で「てんやく絵本ふれあい文庫」を作りました。

 

 

しかし手作りの点字絵本も文庫ではどんなに気に入っても返却期限がある。岩田さんは2002年に「点字付き絵本の出版と普及を考える会」を発足し、点字付き絵本に興味を持つ、出版会社、印刷会社、盲支援学校、書店員、著者など出版社の枠を超えて現在も市販の点字付きさわる絵本を増やそうと努力を続けているそうです。

 

 

日本で最初に隆起印刷されてたのは、デンマークで企画された『これ、なあに?』です

『これ、なぁに?』作:イエンセントハラー・きくしまいくえ訳/偕成社)です。

 

現在『点字付き絵本、さわる絵本リスト』があり新刊、復刊、翻訳含めて30点あるそうです。

 

 

 

  絵本の可能性の追求

点字付き絵本は、隆起印刷といって点字のデーターを用いた特殊で高度な印刷技術が必要で更に製本も難しいと言われる。田中産業株式会社とユニバーサルデザイン絵本センターが生み出したのが、蛇腹製本!これだとあのぽちぽちの〇がつぶれることがない。またリンク綴じ製本もあるのですがコストがかかるそうです。特殊な絵本のみならず、児童書や絵本の制作には様々な人々が強い思いを持って関わっている。コロナ禍によるオンライン化も加速したけれど紙ならではの良さを生かした絵本の進化はまだまだ続くと期待しています。

 

 

*我が家にある蛇腹点字付きさわる絵本➡『しろくまちゃんのほっとけーき』わかやまけん/こぐま社

 

点字付きさわる絵本を読んだお子さんが「ネズミの形はぬいぐるみで触って知っていたけど、ネズミのしっぽはこんなに長くて細いんだね!」と言ったそうです。すべての子ども達に絵本を読む喜びを味わってもらいたいと思いつつ、今回あいりーんのブログや私の手元に届いた『印刷雑誌』から世の中はいまバリアフリーの世界を目指しているのに私はつくづく晴眼者の視点でしか世界を見ていないなぁと気づきましたおねがいラブラブ

 

 

 

  今日の絵本紹介は・・・

『チャーリー、こっちだよ』

作:キャレン・レヴィス 絵:チャールズ・サントス 訳:いわじょうよしひと/BL出版2020年

ここは<だれでも牧場>心や身体に傷を負った動物たちが安心して暮らせる家です。目が見えない馬のチャーリー、心に傷を負っているヤギのジャック。大嵐の時にこの二人に友情が芽生えるような出来事が起こります。目やからだが不自由なのは人間だけではありません。実話から本当の寄り添いとは何かに気付かせてくれる絵本です。

 

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5月のブログを終えて・・・

これからもっと多くの子どもや大人に絵本を読む喜びを伝えるためにユニバーサルデザインの視点にも意識を向けたいと思いました。活動のフィールドが違う絵本会の仲間がいるからこそ多くの視点があり、気づきも頂けます。

ありがとうございます照れラブラブ