にくいな~ってやつです。 | つくば市のセレクトショップ JAMのBLOG

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茨城県つくば市にあるセレクトショップJAMです。

こんばんは。

 

本日もありがとうございました。

 

あっという間の10月も折り返し。

 

今年も残り2か月半。。。

 

今年の目標達成ができるか、近頃自分に問いかけております。

 

それはさておき、店頭には冬物の入荷が始まっております。

 

秋が暑かったので、秋物もまだなんて方も多いのでと思いますが、秋冬シーズンも折り返しくらいです。

 

毎週の入荷で、見応えありますので、是非ご来店ください。

 

本日はコチラ。


NIGEL CABOURN

USN PEA COAT

COL/DARK NAVY

SIZE/46・48

\85320

 

これまでも定番としてPEA COATの展開はありましたが、昨年より定番のMILITARY PEA COATの他に、このUSN PEA COATも仲間入り。

 

装いも新たにといった感じで、これまでのMILITARY P-COATは1950年代の英国の沿岸警備隊(COAST GUARD)のものがデザインのベースとなっておりますが、こちらはU.S.NAVY、アメリカ海軍の1940年代のP‐COATがベースとなっております。

 

百花繚乱のガーメント(衣料)のなかで、トレンドに流されず、十年単位で年を積み重ねていく製品があっても良いと私達は考えています。有名なブランドに対して対価を支払うのではなく、対価相応の理由がすべて明確に理由のある、ガーメントの価格そのものに対して、正当な対価を支払われるものがあっても良いと考えています。本製品もまた初めて世に出てから、仕様は変わっていません。

 

これはMILITARY P-COATのブランド説明ですが、このU.S.NAVY P-COATにおいても同じとなっていくと思います。

 

PEA COATの名前の由来は、PEA=錨の爪、PIJ=厚手の起毛素材(オランダ語)など諸説あります。正確な由来は確定できませんが、錨という説はストレートに想像できますし、またオランダ語の方も17世紀に世界最強の海運国として名を馳せた同国の歴史から説得力があります。

 

19世紀末からイギリス海軍で採用されていたり、漁師が着ていたりと歴史は遡りますが、アメリカで採用されたのは1910年代頃と20世紀に入ってからとなります。

 

ちょうど第一次世界大戦の頃となりますかね。

 

その後、年代により仕様変更を繰り返し、50年代には8ボタンとなりますので、こちらの40年代、10ボタンは、Vintageでも人気の高い10ボタンの最後の時代のものですね。


風雨をシャットアウトするための大きな襟は、リーファーカラーといいリーファージャケットの襟のことを言います。

 

‘リーファージャケット’とは、海軍士官の着用のジャケットとされ、その衿が特徴的であった事からリーファー・カラーと呼ばれるようになりました。

また、リーファー・コートと呼ばれるコートもあり、厚手の素材を使用し、両前掛けの出来る船乗り用の防寒着で、ピー・コートと同様の物と考えらています。

 

ちなみにリーファー‘Reef-er’とは縮帆する人を意味し、縮帆‘Reef’とは船用語で風が強くなってきたとき、減速したいときに、風を受ける面積を減らすために、帆を縮めることを言うとのことです。

 

左右どちらからでもボタンをかけられるのは、フィールドの厳しい気象条件下、風向きにより左右どちらからでも使い分けることの可能なようになっており、またボタン破損のときのためだとされています。

 

 

ポケットのスレーキには40年代のP-COAT同様、コーデュロイを使用しておりますが、ライニングはオリジナルはサテン??だったはずですが、綿100%のチェック生地となっております。

 

個人的に両玉縁のレザーポケット、ここ好きです。

 

そのポケット部、両端とカフス部はオイルドレザーを。

 

袖口にはウールのリブがセットしてあります。


 

このアンカーボタンは樹脂ボタンではありますん。

 

展示会で見てにくいな~と思いましたが、これ水牛の角を、職人さんが削り出した、ホーンボタンとなっております。

 

やはりにくいな~(笑)


さて、ここからが他のPコートと最も異なる点です。

 

ここまででも、そこそこ十分な感あったりしますが。。。

 

このPコートは一見メルトンのようですが、メルトンではありません。

 

・・・・メルトンとは、羊毛に対し、熱や水分、薬品などを加え、加工した生地になります。

羊毛の内側は異なる2つの皮質細胞、コルテックスを持ちます。パラコルテックスとオルソコルテックス(オルトコルテックス)というらしいです。これらが1本の羊毛のなかに不均一に偏って偏在するために、捩れが生じるようで、人の癖毛と同じようです。

複雑に曲がりくねった羊毛の表面は、人と同様のキューティクル(※コルテックスは全くわかりませんでしたが、キューティクルとは毛の表面を覆っている薄い細胞の層で、顕微鏡で毛を見たときの鱗みたいなアレみたいです)を持ちます。

メルトンとは、毛の太さとそのキューティクルと方向の相関関係により互いに絡み合い、密度を増すといった特性を、縮絨(しゅくじゅう)加工と呼ばれる方法にて仕上げた加工品になります。

 

縮絨加工の段階で毛羽が立つため、メルトン生地の表面にはフワフワした細い毛に覆われていますが、こちらはそれがありません。

 

製織組織、つまり布帛(布帛‘ふはく’は、綿、麻、絹、またはそれらを混合したものを原糸とする布、織物といった繊維製品の総称です。要するに経糸‘たていと’を張って緯糸‘よこいと’を左右に運びながら織っていって、作られたものです。)の経糸と緯糸がしっかりと確認出来るのではないでしょうか。

 

触って頂ければ、はっきりとわかる、打ち込みの密度と質感、ずっしりと感じる重量があるのです。

 

縮絨加工ではなく、ファブリックの最も根源的な製織、織りの技術だけで、縮絨加工を超える打ち込みと密度を持っているのです。

 

これが、同ブランドのPコートが、圧倒的に多い他のメルトンPコートと、異なる仕様にして、一番の特徴です。

 

にくいな~(笑)

 

オリジナル同様やや細身のシルエットに、この生地感、デザイン、ディテール、間違いなく大人の着るP-COATです。

 

それと先ほどお客様とお話ししていたのですが、以前は日本製ではなかったP-COAT、いまは日本製となっており、これまた嬉しいポイント!

 

それにしても入荷続きで、ほんと自分の物欲指数が!!!

 

くぅぅ~、これも欲しいんだ~!!!!!

 

是非店頭にて!!!

 


ではでは、また明日。