毎年恒例の支部旅行に出かけた。
毎年のことであるが、私は観光組、ゴルフ組に参加せず
独りラン組である。
観光はうだうだするだけだし、
打ちっぱなしより殴りっぱなしの方が好きだし、
いつも独りでランしている。
今回は出発２日前に阿蘇山が噴火をし
予定していた阿蘇山から熊本市内へのランを
急遽計画変更とした。
福岡県と熊本県の県境にある山鹿温泉から
サントリービール工場でビールを飲んで
その後熊本市内のホテルへと戻るコースとした。
山鹿温泉からサントリーまでは直線距離で４０km弱
サントリーからホテルまでは１０km強
総距離約５０kmである。
走ったことのない距離であるが
時間的にはかなり余裕があるため
ゆっくり独りあちこち見て回って遊んで
の予定であった。
昔話盛りの朝食にて炭水化物を
てんこ盛り体内にキープし
出発の準備へ。
旅館の玄関先にある清滝温泉の元湯をいただいた。
弱アルカリ性で疲労回復にいいらしい。
昨夜の疲労を帳消しにしてくれた。
バスからも声援を受け、
いざ出陣。
菊池川を超え、薩摩鹿児島街道へ。
まず、ひたすら直線で数キロを走る。
ただただ直線を走るのはおもしろくない。
景色の移り変わりを楽しめない。
噂のドライブインがあった。
って、だれが噂してるねんやろ？
その後再び菊池川沿いに走るが
iPhoneのマップアプリが変だ。
同じようなところに戻ってきたりする。
地図上では確かに前進しているのだが
よく似た景色ばかりである。
川沿いには田んぼしかなく
走れど走れど同じところを回っているような
錯覚に襲われる。
この辺りには彼岸花が多い。
アルカロイドまみれになりながらひたすら前進。
植木温泉を通過し、まだまだ田園風景が続く。
大阪城ランでうまく機能しなかったんで
この辺でマップアプリから
グーグルマップに変えた。
小雨が降ってきた。
汗をかいた体には心地いがすぐ止んだ。
合志あたりで怪しげなパラダイスを発見。
馬丼！？
その横が「美肌のゆ」という名の
強烈な個性を感じる建物。
ちゃちゃを入れたくなり中に入るも誰もいない。
仕方なくパラダイスを後にした。
地元市民のオアシス、ユーパレス弁天を通過し、
１回目の休憩をとる。
トイレ休憩とともにレッドブルチャージ。
さすがグーグルマップ。
iPhoneのマップアプリより正確である。
しかし、正確が故、ショートカットしようと
田んぼ道を走っていると
トウモロコシ畑に迷い込んだ。
ハリウッド映画に出てきそうな場所で、
走れど走れどトウモロコシばかり。
そうこうしているうちに街に出た。
肥後本線か？
川に出た。
気がつけば熊本市北区にいるではないか。
しかも国道３号線、熊本北バイパスを走っていた。
予定ではもっと東側の道を利用するつもりだった。
コース修正し同じメニューで２回目の休憩。
市内をトコトコ走りながら東区を通過。
東区を越えると、目の前が一気に広がった。
九州自動車道の下を走りながら突き進む。
サントリーの工場がある街だっ！
遥か彼方の山の上にビール工場らしきものが見えた。
足取りが速くなる。
小高い丘のふもとまで来たが、ここでトラブル発生。
グーグルマップで指示されている道が工事中のため
丘を大きく外回りで数キロ行かなければならなくなった。
ゴールはすぐそこなのに、なかなかつかない。
しかもこの丘は工場ばかりで通行人は居ないし
車はあまり通らない。
結局１時間近くこの辺をぐるぐる走らされた。
大きくタイムロスし、心が折れかけて時
そこは目の前に出てきた。
工場入り口に「サントリー」の文字を発見した時は
泣きそうになった。
工場見学はこっちだが、
私はただただビールが飲みたいだけだった。
２時間近く遅れたため、帰りのホテルまでのランはあきらめ
がっつり呑むこととした。
ずらっと並ぶサーバー。
今までに飲んだことのない美味しいビールを飲むために
頑張って走ってきた。
まずはプレミアムモルツ匠からいただいた。
香り高い美味しいビールが
体中の細胞に行き渡っている感じがした。
次は火の国AmberAle。
立て続けに２杯飲んだため、体から一斉に汗が噴き出た。
次はマスターズドリーム。
ちょっとハイペースか？
そして黒を飲んだ。
最後は香るプレミアム。
ラン用のウエアは速乾性でここのレストランは
冷房結構きいていたため汗が噴き出ても
すぐに乾燥し、腕には塩の結晶が付着していた。
火山灰！？
オーダーミスということであれこれドリンクを
無料でいただいた。
タクシー利用するつもりなのでがっつり飲んじゃった。
半日かけて美味しいビールを飲むために
ゆっくりと走るのもいいかも、、、。
ランキーパーでは合計５０km弱と表示されていた。
結構コースから逸れてたようだ。
来年はどこ走ろうかな？
ゴルフ組、観光組はすでにホテルに到着していた。
みんなの大合唱の「サライ」の中、
ゴールテープを切りたかった。