『富の偏在 タイ混迷の温床』 日経新聞1月29日(朝刊2面)より | 鬼課長のほろ酔い食旅レポート

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今日もどこかでふらふらほろ酔い気分。

おはようございます。
バンコク大好き鬼課長です。


タイの混迷が続いていますね。。
鬼課長のタイへの印象は『ほほえみの国』と呼ばれるにふさわしい素敵な国、
3回ほど訪れた大好きな場所です。


日本経済新聞1月29日(朝刊2面)より

『富の偏在 タイ混迷の温床』
─相続・贈与・土地保有に課税なく 低所得層、政治に目覚め─


タイの政治は、国王を国家元首とする立憲君主制であり、
議院内閣制です。つまり国王は象徴に近い存在、
実質的なトップは首相、日本と同じですね。


そのタイで今何が起きているかざっくり言うと、
『タクシン派と反タクシン派』の対立。


タクシンとは、圧倒的な人気を誇り、
2001年~2006年にかけて首相を務めた方、
しかし汚職の疑いで軍事クーデターで失脚しました。


そして、現在のインラック首相はタクシンの妹ですので、
タクシン派というのは現政権を支持している人たち。


タクシンは、定額の医療制度や村落基金の創設など、
『貧困問題』に力を入れ、地方の生活向上に尽力、
圧倒的な人気で選挙に圧勝し続けました。


一方で大型公共事業を加速させるなど、
ケタ外れの利権政治への批判も浴び、失脚という形で国外へ亡命してしまいました。


ちなみに、この記事のポイントなのですが、
なぜ今タクシン派と反タクシン派が対立しているのかという所です。


タイは、今世紀に入って物凄いスピードで経済成長を遂げていますが、
(バンコクに行ったら都会過ぎて本当にびっくりします!)
所得格差が激しいのが特徴です。


そして、その原因の一つが『富の再分配』がなされないこと。
相続税、贈与税が無いだけではなく、土地所有にさえ課税されません。
(固定資産税がない!!)


なので、金持ちが金持ちであり続けられる仕組み、
ということです。


タクシン、そして現首相のインラックも莫大な資産を持っており、
自身にも降りかかる、『資産課税』には踏み込まなかったんですね。


そして当然、資産課税をされたくない富裕層はタクシン派、
地方の低所得者層が多いのが反タクシン派、
この二つの層が真っ向からぶつかっている、という構図のようです。


インラック首相は2月2日に総選挙を強行する見込みですが、
果たしてどんな局面になるのか・・・

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鬼課長的には、
旅行者に優しいタイ・バンコクになって欲しい所ですが・・


取り急ぎ、
鬼課長がお伝えしました。