コロナで2020年の初めから2年半ほど韓国に行けなかった。空港でのPCR検査が義務だったが、単なるツーリストとしての入国が可能になった2022年、9月に久しぶりのソウル行きが実現した。ただ、その時は機械で注文したり支払いをしたという印象は受けなかった。まぁ、久しぶりで興奮していたためかもしれないが…
その後、2023年11月にソウルに行ったが、その時にソウル駅のロッテマートでWOWPASSを作った。そのままソウル駅で夕食を食べようと入ったカルグクスの店のテーブルに、こんな端末があった。モタモタしてたら、店員が代わりにやってくれて、カルグクスセットを食べた。
へぇー、こんなことになってんだ!と思った。
翌日の昼、市内でコムタンを食べようと思って入った店にはこんな機械が置いてあった。
貼り紙があって、「키오스크で注文してください」と書かれている。ほほう、これはキオスクというものなのだ!と感慨にふけって写真などを撮っていたら、従業員のアジュモニが、注文を聞いてホイホイとコムタンを押して、私のWOWPASSを突っ込んで席に案内してくれ「곰탕 하나(コムタンひとつ)」と叫んだ。だったら、別に機械でなくてもいいんじゃない?!と思ったが、まぁ時代の流れだから…と心の中でつぶやいておいた。
キンパの店でも、この키오스크があったが、ここでも従業員がやってくれた。なかなか自力でやらせてもらえなかった😁 韓国人でも、まだまだ慣れてない人も多いから…ということだったのだろう。
ところで、日本の国鉄の駅の売店が「キヨスク」になったのは、1973年8月。当時、こんな新聞広告が出ている。
トルコ語で「庭園の中の小さな建物」を意味する「köşk」がフランス語で「新聞や雑誌を売る小さな店』をさす「kiosque」として使われるようになり、それを日本の鉄道弘済会が売店の愛称として採用したものだった。1987年の国鉄民営化以降も、全国のJRがキヨスクの名称を引き継いだ(JR東日本の一部でキオスクに変更)。
英語では、1990年代以降、デジタル情報端末やセルフサービス機を指して「kiosk」という単語が用いられるようになった。韓国では、1990年代後半からこの英語からの影響で、デジタル系の自動端末のことを指す外来語として「키오스크」を使い始めた。
飲食店関係での注文・決済の電子端末利用は、まずファストフード店で導入が始まった。ロッテリアは2014年9月に初めて키오스크を導入し、人件費の削減と回転率の向上を図った。マクドナルドは、2015年8月に約半数の店舗に키오스크を設置した。
2017年5月には、セブンイレブンが키오스크を置いて初の無人コンビニを蚕室ロッテワールドにオープンし、その後、eマート24を中心に無人コンビニが増加した。
この2017年〜18年、韓国で最低賃金が急激に上昇して、人件費を削減する必要が生じた。小規模レストランでの導入も加速度的に増えた。それに加えて、2020年以降のコロナの感染拡大によって対人接触を避ける傾向が強まったことも키오스크の設置を後押ししたのだろう。この時期以降、키오스크の普及が急速に進んだ。
日本では、キヨスクは「駅の売店」というのがもう50年以上も続いている。この感覚で、タッチパネルを操作する端末機械を韓国で「キオスク」と呼んでいるのを聞くと、当初は結構違和感があった。それに、店によって키오스크の機械の形状やカード挿入位置が違ったりするので、現地の人でも操作をするのに戸惑うことも多いようだ。特に年配者はやっぱり苦手の様子…
韓国では、外来語系の呼び方は韓国語の固有語や漢字語への置き換えが推奨されるのだが、そのキャンペーンの中でも、「키오스크」は頑張って(?)いる。「無人機器」への言い換えの受容度は43%と低レベル。つまり「키오스크」と呼べばいいということである。
これからの旅行者向けの韓国語会話の教科書には、키오스크は必須単語になるだろうし、
カードはどこに差し込みますか?
카드는 어디에 넣으면 돼요?
注文を完了するのはパネルのどこにタッチしますか?
주문을 완료하려면 패널 어디를 터치하면 돼요?
というような文例を載せた方がいいだろう。
それにしても、日本のキヨスクの方は以前のような活気はない。日本で駅のキヨスクといえばスポーツ新聞が一番目につくところに並べられ、ゴシップの特ネタが出た時はわざわざ駅まで週刊誌を買いに行ったりしたものだが、もうスポーツ新聞も週刊誌も、駅やプラットホームからすっかり姿を消してしまって久しい。キヨスクというのもあんまり耳にしなくなった。







