韓国語の外来語 — %とCUT | 一松書院のブログ

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 2005年10月25日のKBS「바른말 고운말」で、外来語について取り上げられている。前から気になっていた「%」の読みと、複数の読みがある外来語について。

  %の読み

 

  • お前、愛が何だか分かるか? 愛っていうのはな、誰かを90%以上信じることだ。はっきり言って、俺はお前をそんなに信じてない。
  • じゃあ、何%くらい信じてるの?
  • 51%

 私たちがよく目にする単位の一つに%があります。しかし、%を「프로プロ」と言う人もいますよね。「퍼센트ポセントゥ」と「프로プロ」、どちらが正しいのでしょうか?
 結論から言うと、「퍼센트ポセントゥ」と「프로プロ」はどちらも標準語です。では、なぜ多くの人が「퍼센트ポセントゥ」の方だけが正しい表現だと思うのでしょうか? それはおそらく、「テレビジョン」と「テレビ」の関係のように、「프로プロ」を「퍼센트ポセントゥ」の略語だと思っているからでしょう。しかし、「퍼센트ポセントゥ」と「프로プロ」の語源を調べてみると、これが誤りであることが分かります。「퍼센트ポセントゥ」は英語の percent から来た言葉で、「프로プロ」はオランダ語の procent からで、前の pro を取った言葉です。つまり、「퍼센트ポセントゥ」と「프로プロ」は意味は同じですが、語源が異なる外来語なのです。両方の言い方が広く使われているため、どちらも標準語として認められています。

 上の説明にもあるように、韓国では、%を「퍼센트ポセントゥ」ともいうが、「프로プロ」ともいう。100%は「ペップロ」。

 

 一方、今の日本語では、%を「プロ」とは言わない。100%は「ヒャクパー」。ただ、明治期の日本の出版物では、「パーセント」だけでなく、「プロセント」も使われていた。『シーボルト日本交通貿易史』の翻訳などでも「プロセント」が使われている。また、新聞報道でも「プロセント」と書かれたものが結構ある。

 

 

 江戸時代の蘭学の時からかもしれないし、ドイツ語から入ったとする説もあった。

 

小林行昌 講述『商業數學』早稻田大學出版部

 

 朝鮮・大韓帝国にいつ入ったかはわからないが、日本の植民地統治下では「파-쌘트」「퍼센트」「프로샌트」などが使われていた。

 

 ところが、1945年の日本の敗戦後、日本では「プロセント」は使われなくなった。主要新聞のデータベースでも、キーワード「プロセント」は古い記事しか引っかかってこない。

 

 一方、韓国では、解放後、特に朝鮮戦争後「퍼센트ポセントゥ」が増加するのだが、1960年をピークに減少し、%を意味する「프로プロ」の使用の増加傾向が見られる。

 

 その後、英語起源の外来語重視で「퍼센트ポセントゥ」が増えてきた感はあるが、いまだ「프로プロ」の方が多用されているようだ。韓国言論振興財団のデータベースで検索してみると、そのような傾向が見られる。

 ちなみに、北朝鮮の『朝鮮語大辞典(조선말대사전)』(1992)でも「프로プロ」は「記号%の名称」となっている。南北で同じように「프로プロ」が使われている。

 

 

 近代になって同じように入ってきた外来語が、朝鮮半島と日本で違う方向に行ったというのはなかなか面白い現象だ。

 

  複数読みの外来語

 日本語では、同じスペルの外国語を、読みを変えることで意味上・用法上の違いを出すものがある。セカンド/セコンド、ステッキ/スティック、ガラス/グラスなどがそうである。日本語の特徴だと思っていたら、韓国語にもあるという。それが、これである。
 

英語の "CUT" は、つづりが同じでも状況によって発音や表記が異なります。美容院では「커트コットゥ」と言いますが、映画では「コッ」と言うのが正しいのです。英語の "CUT" は、一つの意味だけでなく色々な意味を持つ多義語です。この単語が韓国語に取り入れられた際、いくつかある意味のうち二つの意味で受容されました。
 一つは「髪を切る」という意味で、もう一つは「写真や映画のワンシーン」という意味です。

この二つの意味から、英単語の "CUT" は異なる二つの単語と認識され、美容院では「커트コットゥ」、映画や漫画の場面では「コッ」と区別して使用されています。ただし、「コッ」については「장면(場面)」という韓国語で表現するのがより望ましいとされています。

 ただ、すべての外来語が「커트コットゥ」と「コッ」のように別々に表記されるわけではありません。例えば "PANEL" は、「板」を意味する「판넬パンネル」と「陪審員」を意味する「패널ペノル」と別々に使われることがありますが、外来語表記法では「패널ペノル」のみが正しいとされています。「板」を意味する場合も「陪審員」を意味する場合も、どちらも「패널ペノル」と表記、発音するものとされています。

 韓国語にも、「커트コットゥ」と「コッ」のように、外来語の発音を変えることで意味上の使い分けをする単語があるというわけだ。

 

「マドレーヌ」(2003)・「恋するムービー」(2025)

 

 とはいえ、「PANEL」のケースが示しているように、韓国語の外来語表記法に従って「패널ペノル」が正しいとして、発音を一本化するという方向性が韓国では強いということも事実。このあたりが、日本語の場合と異なっている。日本語の場合は、使い分けをすることが当たり前になっていて、それが好都合だと思われているし…。