今年で第二次世界大戦から78年。
あと2年で80年。
生まれてからつい最近までは、自分の国が戦争する、自分の国が戦場となる・・・
などとは、考えたこともありませんでした。
しかし、去年のロシアのウクライナ侵攻以来、もしかしたら・・・と思っているのは私だけではないでしょう。
話は変わりますが、私の精神の半分は、ブリタニカ社の「世界こども百科」、もう半分は「シャーロック・ホームズ」で出来ていると思っています。
「世界こども百科」は、極東・島国に住む私の世界を文字通り「世界」に開かせてくれたし、シャーロック・ホームズは影響を受けた、などという言葉では言い尽くせるものではなく、血と肉となり我が身に有る。
そんな私が思う、数あるお話の中で、一番シャーロック・ホームズがカッコいい瞬間は、
「シャーロック・ホームズの帰還」収録の「第二のしみ」でのシャーロック・ホームズ。
「第二のしみ」の話自体はあんまり面白くないんですが、物語の初め、とある機密文書が紛失して、戦争になるかもしれない・・・という状況の中、総理大臣がホームズを訪ねるシーン。
ホームズ:You think, sir, that unless this document is recovered there will be war?
この文書が回収されなければ戦争が起こると思いますか?
首相 :I think it is very probable.
その可能性は非常に高いと思います。
ホームズ:Then, sir, prepare for war.
では、戦争の準備をしてください。
情に流されず、事実のみを重視するホームズならではのセリフに、子供心に痺れたものでした。
ベイカーストリート駅のホームズ。
これを書いているちょうど今、アメリカのバイデン大統領とイスラエルのネタニヤフ首相が記者会見をしています。
私たちも戦争の準備をするべきなんでしょうか?
ウクライナ、ロシア、イスラエル、パレスチナ、スーダンなどなどで起こっていることは、他人事ではない。
なら戦争の準備をしたほうがいいのか。でもどんな準備をすればいいのだろう?
久しぶりにジェレミー・ブレットのドラマ版を見返したら、やっぱり上記のシーンはクールでした。
そしてドラマの中で、ホームズの部屋を訪れた首相と側近は、戦争を回避しようと必死になっている。
今も昔も、各国のリーダーは戦争を回避しようと必死に働いているでしょうか。
これ以上、人命も建物も破壊されませんように。。。
200年後もきっと名作・・・


