『赤いろうそくと人魚』 あらすじ 童話 人魚好きが高じて読む | 人魚姫の泡言葉

人魚姫の泡言葉

映画・ドラマ・書物のレビュー、即興詩、日々の想い、芸能ネタ、歴史、時事、政治に関しての見解等々を書いちゃってます。後「人魚姫の泡言葉」ブログ名を覚えてる方が多いので戻しました。

8日振りのブログです。

暇~な時にイッキに今まで観た韓国ドラマのレビュー書いちゃって貯めておこうかな、とも思ったりしたんだけど、ツラツラと思いをタイプするのと違って時間がかかるのよ。

同じ残すなら後々、参考になるようにもしておきたいとか色々考えてしまってなかなかUPすることが出来ない。

2~3日前に『日本のお金持ち妻研究』と『小川未明童話集《上》』の中に収録されている『赤いろうそくと人魚』を読んだ。

読む動機は、人魚で検索してる時にヒットしたものでAmazonのレビューを読み興味がわいた。悲しい結末の童話である。

2004年11月20日発行 (限定部数500部)

底本 新潮文庫『小川未明童話集』

定価 (本体 2,800円+税)
著者 小川未明
発行者 並木則康
発行所 社会福祉法人 埼玉福祉会



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           【 梗概 】

北の海に棲む人魚は、さびしく気が滅入るこの海の中に暮らしてることをよくは思ってなかった。

話をする相手もなく、明るい海の面を憧れて暮らしてきた。

人魚は魚よりも、もっとも人間に近いのだから人間の中に入って暮らされないこともないだろう、と考えた。
その妊娠(みもち)である女の人魚は、自分の子どもだけでもしあわせに暮らしてくれたなら、別れて独り寂しく海の中で過ごしても良いと思った。

人間は、この世界の中で、一番優しいものだと聞いていたのである。

そして女の人魚は、海岸の小高い山にある、神社の石段に赤ん坊をおいた。

ろうそくを商ってる老夫婦が神さまに感謝するために神社に参った時に赤ん坊を見つけた。貧しいながらも、無事で商いできることを神さまのお蔭だとお宮に参った折に捨てられた赤ん坊と出合ったのだ。

おばあさんは、かわいそうにと思い抱いて家に帰ると、おじいさんも神さまのお授け子だから大事に育てなければ罰が当ると申し大切に育てた。

大きくなるにつれて、黒目勝ちの美しい頭髪の肌の色のうす紅をしたおとなしい利口な子となった娘は孝行者で、ろうそくに赤い絵の具で絵を描いて少しでも手助けをしょうとした。

その美しいろうそくは飛ぶように売れて、また、ろうそくをお宮にあげて、燃えさしを身につけると災難を防いでくれると、町の評判になった。

寝る間もおしんで娘は毎日毎日疲れても絵を描き続けた。娘は、老夫婦に育て可愛がって貰った恩を決して忘れなかったのだ。


評判を聞きつけた香具師が南の方の国からやってきて、老夫婦に大金で娘を売ることを持ちかけた。
昔から人魚は、不吉なものである、という言葉と欲に動かされてとうとう娘を香具師に売ってしまった。泣いてすがったにも関わらず檻に入れられ人魚の娘はつれ去られた。

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ほんとうに穏やかな晩、戸を叩く音に外をのぞくと、一人の色の白い女が立っていた。黒い頭髪をびっしょり水にぬらした女はろうそくを買いにきたのだった。数本残していったろうそくを欲にかられたおばあさんはその女に売った。売った後、燈火の下でみるとお金は貝殻だった。

その夜、急に空の模様が変わって大暴風雨となり、香具師が南の方の国にゆく途中で船が沖にあったころだった。

老夫婦は、船は助かるまいと震えながら話し合いした。

夜が明けると沖は真っ暗で、難船した船は、数えきれないほどあった。

不思議なことには、山のお宮に赤いろうそくが点った晩には、どんなに天気がよくても、大嵐となり、それから、赤いろうそくは、不吉ということになった。

年寄り夫婦は罰があたったのだと、ろうそく屋をやめてしまった。

はじめは絵が描かれた赤いそうろくは、災難から守ってくれたのに、今度は赤いろうそくを見ただけでも、災難にかかって海に溺れ死んだのある。

噂が世間に広まると山の上のお宮に参詣する人はいなくなり、町の鬼門になってしまった。

幾年もたたずして、ふもとの町は滅びて滅くなってしまった。


小学生高学年の頃、教室の隣が学校の図書室でした。頻繁に行き来して、色々な本を読み漁っていました。

この本を読んでて、その当時を思い浮かべてしまいました。人間の浅はかさ、欲深さ、感謝の気持ちを忘れてしまう、色んな事を教えてくれる内容ですね。

子どもの時にこういった内容の本を沢山読むと頭のどこかに道徳、人間としてのいきる道が指標となってインプットされる。私もそのうちの一人と思います。撥があたるから怖いわけじゃなく、理屈抜きに気が咎めるようになるのです。


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