先日、京都新聞に取り上げられた、学校給食の改革を山田豊文氏がブログで発信されておられます。韓国の日本人学校では、毎日お弁当が持参ですが、日本は給食です。
以前在籍していた、クチュクチュでも、学校給食を良くしようという取り組みをして、パン食が1回減りました。追い風になるような記事になると思うので転記します。
昨年の年末(12月29日付)の京都新聞に、画期的なニュースが掲載されていました。
それは、京都市教育委員会が小学校給食における和食の比率を上げ、和食中心の献立に変えることを検討する委員会を、今年(2014年)の春に設立することを決定したという内容の記事でした。
これに伴い、現在週1回あるパン食を止めて、すべて米飯にすること。
味噌汁と漬物を毎日提供すること。
主菜に占める和食の割合(現在は6割)をもっと引き上げることなど、いくつかの改革案が提示されました。
何よりも重要なことは、これまで画一的に提供されていた牛乳の取り扱いを考え直すという項目が掲げられている点にあります。
給食で出される牛乳については、米飯と合わないためにお茶にするか、休み時間に飲むようにできないか議論することが予定されています。
今年1年間かけて検討委員会で議論し、2015年度からの導入を目指すそうです。
牛乳を飲むことには健康上様々な弊害があります。
日本では「牛乳=カルシウム=骨の健康」という間違ったイメージが、長きにわたり定着してきました。
しかし、乳製品は摂れば摂るほど骨が弱くなることが、数多くの海外の研究であきらかになっています。
骨を丈夫にしたかったら、子どもに牛乳を飲ませるべきではない。
日本以外の先進国では、これが常識なのです。
奇しくも昨年は、11月にアメリカの食品医薬品局(FDA)が、トランス脂肪の食品への使用を規制する方針(事実上の全面禁止)を発表しています。
これによって、トランス脂肪は「摂取を控えるべき食品添加物」ではなく、「食品に含まれていてはいけない危険物(毒)」という認識に改められました。
もう「日本人は摂取量が少ないから問題ない」という詭弁は通用しません。
私はこのニュースを聞いたとき、民主党が与党の時代に消費者庁が取り組み始めた、トランス脂肪含有量の表示義務化に向けての対応を思い返しました。
あのときに表示義務化が実現していれば、今回のFDAの発表に対しても、日本政府はここまで取り組んでいると胸を張って国民に説明できたことでしょう。
牛乳にしてもトランス脂肪にしても、従来の日本の栄養学の常識が世界に対して通用しない時代になったのです。
「食育」というテーマは非常に重要です。
特に給食は未発達な子どもたちの味覚を形成するために大きな役割を果たしています。
成長期の子どもたちに何を食べさせ、何を食べさせないか。
放射能汚染の問題を含め、私たちが解決しなければならない問題は山積しています。
私が京都市の食育委員会で講演をさせていただいたご縁で、門川市長には「食」の重要性について、たいへん強い関心を持っていただきました。
その後、京都市の学校給食では、トランス脂肪が使われなくなりました。
これも、日本国内では画期的なことです。
今回の流れも、こうした京都市の方針に教育委員会が賛同して起きているのだと思います。
おそらく、公式に学校給食の牛乳を見直すのは、初めての試みでしょう。
大晦日に門川市長からメールを頂戴しました。
そこには、学校給食の改革を実現させるための決意に溢れた内容が書かれていました。
今年は、日本を大きく変える「新しい風」が京都から全国へ向けて吹くようにしなければいけません。
私も及ばずながら全力を尽くす所存です。