風よ あらしよ 劇場版 | 3代目大村屋

3代目大村屋

映画・ダンス・旅行を中心に、日々感じた事を…

監督:柳川強

出演:吉高由里子 永山瑛太

 

 大正時代に結婚制度や社会道徳に真正面から異議を申し立てた女性解放運動家伊藤野枝を描いたテレビドラマの劇場版。原作は村山由佳による同名小説。福岡の田舎の貧しい家で育った野枝は単身上京し、「元始、女性は太陽だった」と宣言した平塚らいてうに感銘を受け、女流文学集団「青鞜社」に参加する。最初の夫辻潤との別れ、生涯を共にする無政府主義者大杉栄との出会い、そして関東大震災による混乱のなかで彼女を襲った悲劇など、野枝の波乱に満ちた人生を描いていく。

 伊藤野枝は知らなかったけれど、アナーキストの女性運動家なのね。男運が悪いよね。だからこそ、反骨精神で頑張れたのかも知らないけど、昔、活躍した女性は男絡みで苦労するケースが多いような気がする。最初の旦那も最悪だし、大杉栄とも妻、愛人と四角関係になるとか、とんでもないよね。大杉は愛人に刺されてやっと目が覚めたかって感じ。

 

 28歳で殺されるなんて短い人生だね。テレビドラマの劇場版だから、順を追って描いていて、分かりやすいのはいいんだけれど、彼女の思想や考え方を示したり、平塚らいてうなど、影響を与えた考えや理由もちゃんと描いたほうが良かったかなぁ。

☆☆☆(T)