監督:源孝志

出演:柄本佑 渡辺謙

 

 直木賞と山本周五郎賞をダブル受賞した永井紗耶子の同名小説を映画化。雪の夜、木挽町の芝居小屋「森田座」の近くで、美しい若衆菊之助が父の仇討ちを成し遂げた。その事件は多くの人に目撃され、美談として語られることになる。1年半後、菊之助の縁者だという侍、総一郎が、仇討ちの顛末を知りたいと森田座を訪れる。菊之助に関わった人々から事件の経緯を聞くなかで徐々に事実が明らかになり、やがて仇討ちの裏に隠された「秘密」が浮かび上がる。

 

 これは原作が面白いんだろう。でも、映像化してもその面白さを損なわず、傑作に仕上げたと思う。武士の真っすぐな誠実さ、家臣の忠誠心、芝居小屋の面々の頭の良さと人情…すべてがミックスされていた。一人を除いて全員が善人で、協力し合うところも良い。全貌が分かると、作兵衛の表情が前半と後半では別人に見えてくるから不思議。北村一輝は上手いなー。全てを知ったうえで感謝する殿も善人だった。ちょいちょい笑える場面もあり、エンターテインメント作品としても良かった。
☆☆☆☆(T)

 BE:FIRSTのスタジアムライブ「BE:FIRST Stadium Live 2026 We are the “BE:ST”」に行ってきた~!ビーファのコンサート久しぶりだったから本当に楽しかった。今回は懐かしい曲も結構やってくれて、個人的には好きなセットリストだった。アンコールの数曲を除いてオーケストラもいるバンドの生演奏。アレンジも少し変えていてかっこよかった。単独ライブで3時間飽きさせないの、すごいよー。最近、チケットがハズれる確率が高いんだけど、今回はベス友が当選したチケットで、アリーナの前寄りブロックだった。端っこだったけど、すぐ近くに花道があって、めちゃくちゃ近い距離で見られたー。

 コンサートは文句なしの100点だったけど、味の素スタジアムがカオス過ぎた。トイレの列と売店の列がぐちゃぐちゃで、最後尾こちらですっていう係員がちゃんと最後尾にいないから、どの列がどこに向かっているのか全然分からなかった。開演の1時間前に到着したのに、席に着いたの開演5分前。っぶねー!!

 ワールド・ショウケース、ドーム・ツアーのお知らせもあり、これからも楽しみが続く~!(T)

監督:HIKARI

出演:ブレンダン・フレイザー 平岳大

 

 東京で暮らす落ちぶれた俳優がレンタル・ファミリーの仕事を通して自分自身を見つめ直していく姿を描く。かつてCMで一世を風靡したものの、近頃は忘れられつつあるアメリカ人俳優フィリップ。俳優業を細々と続けながら東京で暮らしていたが、ある日、レンタル・ファミリーの仕事を依頼される。依頼人にとって大切な「家族」のような役割を演じることで報酬を得る仕事だ。最初は、他人の人生に深く関わることに戸惑っていたフィリップだったが、仕事を通して出会った人々と交流するうちに、彼自身の心にも変化が起こりはじめる。

 

 売れない役者のフィリップが、偽物の役を演じる。結婚式で招待客や家族を演じるサクラのサービスは聞いたことがある。結婚式以外でもいろんな役のサービスが実際にあるのだろう。最初は戸惑っていたフィリップだったが、最初のカナダ人の新郎役で、依頼人にすごく喜ばれて、感謝されて気分が良かったんだね。でも長期間、何度も会うと、ボロが出やすくなるし、依頼された内容と異なる方向に向いてしまうこともある。フィリップはとても優しい人だと思う。だから、依頼された以上のことをしてあげたくなってしまったのだろう。

 結局、内緒にしていた相手にはバレてしまったけど、ハーフの少女も俳優のおじいちゃんも、家族が自分のためにやってくれたことだと思えば怒る気にもならないだろう。無事2人の願いは達成できた訳だし。社長の男性がレンタルファミリーを雇って幸せな疑似家族を作っていたのはびっくりだったけど、みんなどこかで孤独を感じているんだね。たとえ他人でも、たとえ噓でもひととき、誰かと温かい家庭で過ごしたいのかもしれない。いろいろあったけど、なんか最後は仕事のやりがいもある、温かい終わり方で良かった。
☆☆☆☆(T)

監督:エメラルド・フェネル

出演:マーゴット・ロビー ジェイコブ・エロルディ

 

 エミリー・ブロンテの名作「嵐が丘」を映画化。イギリス北部ヨークシャーの荒涼とした高台「嵐が丘」にたたずむアーンショー家の屋敷。美しい令嬢キャサリンは、屋敷に引き取られた孤児ヒースクリフと幼い頃から心を通い合わせていた。大人になった二人は強くひかれ、愛し合うようになるが、身分の違いや時代の渦に翻弄され、予期せぬ運命をたどる。永遠を誓った愛は狂気の復讐へと変貌を遂げ、多くの悲劇を巻き起こしていく。

 

 激しい愛だ。お互い好きあっているのが分かっていながら別の男エドガーと結婚したキャサリン。好きだけじゃ幸せになれないと思ったんだろう。でも、やっぱり愛し合わずにはいられなかったんだね。キャサリンはわがままで自分勝手で怒りっぽくて、その上プライドだけは高い、嫌な女だったけど、それが生身の女性らしく、感情むき出しの強さや美しさが出ていた。映画作品としては想像以上に良かった。

 

 だけど、よく考えたらこの二人のせいで周りのみんなが不幸になった。迷惑でとんでもないカップルだよね。一番可哀想だったのはキャサリンの夫エドガー。妻を寝取られ、子どもまで失ってしまうなんて。これは原作とは変えているんだね。ネリーもかなりの常識派だったのに、最後は怒られちゃって。彼女のせいで死んだわけじゃないのに。チャーリーXCXが音楽担当というだけあって、ポップで現代的な音楽は良かった。

☆☆☆(T)

 

監督:関友太郎 平瀬謙太朗

出演:香川照之 中村アン

 

 WOWOWで放送されたドラマ「災」の劇場版で、各話完結の全6話を大胆に再構築し、交わることのない6人の日常に紛れ込んだ一人の男がもたらす災いを描く。家族や進路について悩む女子高生、ある過去を抱えた運送業の男、ショッピングモールの清掃員と理容師、負債を抱える旅館の支配人、平凡な主婦。彼ら6人のささやかな日常は、突如として不可解な災いに襲われる。警察はすべて自殺や事故として処理するが、刑事の堂本は妙な気配を感じ取り、事件の真相を追う。6人の災いの周辺には、あるひとりの男が潜んでいた。性格も顔つきも変えて全くの別人として6人の前に現れ、彼らに災いをもたらしていくのだった。

 

 面白怖かった。元々はWOWOWのドラマだったものを劇場版に再編集したらしい。ドラマは見てなかったけど、話はちゃんと分かった。最初、香川照之演じる謎の男は、香川が一人何役も演じているのかと思った。それぐらい、性格が異なって見えた。出没する場所も全然違うし。最初はあちこちの話が細切れに映されて、でもなかなか事件は起きなくて、緊張感が高まって、終盤になってどんどん人が亡くなって、謎の男の不気味さが増していく。刑事も事件の共通点に気づいて男を追うけど、最終的にはガソリンスタンドで会っても気づかない。彼が人を殺す理由や、手口などは謎のまま終わって、不気味さが残った。
☆☆☆☆(T)