続きです。
相変わらず
いつものように
ベッドでゴロゴロしていた
父親は、
さすがに
話の内容に驚き
キッチンへ
降りてきました。
そして、
炊飯器の中をのぞき
「なんや、
全然食べれるがいや」
と言いました。
おそらく、
しっかり見ていないので
わからなかったのでしょう。
しかも、
表面に出てきていた
髪の毛や
わかりやすい
ゴミは、
私がひと通り
取り除いた
あとだった、
というのもあります。
食べるというなら
捨てません。
でも
私たちは
絶対食べません。
以上です。
ということで、
おばあちゃんと父親は
このごはんを
食べるみたいなので、
好きにさせます。
どうぞ食べてください。
とはいいつつも、
いちお私も
人ですから、
髪の毛、ホコリ、ゴミ、
できるだけ見て
取り除いて
おきました。
しかし、
さすがに
限界が
あったようです。
父親は
「また髪の毛入っとる〜」
「またゴミ入っとる〜」
「いややわこんなごはん〜」
と、
顔をしかめながら
ごはんを
食べていました。
おばあちゃんは
それにすら
気付かないようで、
「なんでや?」
「なんでそんな
髪の毛入っとれん?」
「不思議な〜」
「私の髪の毛か?」
と、
そもそも何も
覚えてもいなければ、
ごはんに
髪の毛が
入っていることにも
気付かないので、
おそらく一人で
食べていれば
そのまま平和しか
なかったんだと思います。
だからある意味
おばあちゃんは
平和で幸せな人なのです。
人と関わらなければ。
そして、
父親から見れば母親が
大大大好きな
マザコンの父親は、
この出来事で
さすがに
「おばあちゃんの
炊いたごはん
あんまり食べたくないな…」
と思ったようでした。
しかし、
この出来事は、
プロローグにしか
すぎませんでした。
悲劇はこれだけでは
終わらなかったのです。
むしろ、
悲劇の始まりでしか
なかったのです。
