カーニバルのお菓子。告解火曜日の結婚式。 | 大森 由紀子のブログ

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フランス菓子・料理研究家、大森由紀子が日常の美味しいを綴るブログです。

カーニバルと聞くと、ブラジルの派手なお祭りを想像するが、もともとはキリスト教
の復活祭に付随するお祭りである。

かつてフランスでは、復活祭(キリストが復活したことを祝う。これは移動祝日と言って、春分以降の最初の満月の後にくる日曜日。この時期フランスに行くと卵型のチョコがたくさん)の前に断食期間が47日あり、カーニバルはその前に、肉やお菓子を食べて、バカ騒ぎをしよう、ということから始まった。

このカーニバルでよく食べたのが、揚げ菓子やクレープ、そしてワッフルだ。この三つの共通事項は、オーブンがなくても作れるということ。そう、カーニバルは屋外で行われるからね。

今回のフランス地方菓子料理クラスでは、リヨンのカーニバル(謝肉祭)のお菓子、
Bugnes(ビューニュ)を作った。イーストで少し発酵してから揚げる。おでんのこん
にゃくのように手綱にする方法はフランスにもあるんだなあ。他地域によっては、オ
レイエット、メルヴェイユなどの揚げ菓子があるよ。

カーニバルは、19世紀までは行われていた模様。ビクトル・ユゴーのレ・ミゼラブ
ルの中に、コゼットの結婚式が告解の火曜日(カーニバルの最終日)に行われ、

Mariage un mardi gras n’aura point d’enfants ingratsという一文があって、そ
れは、

告解の火曜日に結婚すれば、恩知らずの子供は生まれない意味である。

もうパリなどでは、カーニバルは行われていないが、この時期、クレープや揚げ菓子
などを店頭に並べるパティスリーもある。地方では、まだそれらしい行事が残ってい
るところもあるとトゥール・ダルジャンのオジェシェフから聞いたことあり。

このクラス、3日間とも同じ質問が。フランスでは揚げる油ってナニつかってるんで
すかって。ひまわり油とか菜種油です~。今回私は、キャノーラ油使用。ま、これも菜種か。

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