大森 由紀子のブログ

大森 由紀子のブログ

フランス菓子・料理研究家、大森由紀子が日常の美味しいを綴るブログです。


*京都教室開講のご案内
 今年9月より、京都に2か月に1度出向き、フランス地方菓子教室を開催します。
 1回ごとにフランスの1地方をテーマに、お菓子3品をデモンストレーション。
 資料などをもとにその背景や歴史を学んでいただきます。この機会にフランスの魅力を
 沢山お届けしたいと思います。詳しくは、

 info@yukiko-omori-etre.com 担当:市川
 
 までご連絡ください。


*新刊のご案内です。
「フランス伝統料理と地方菓子事典」

フランスを21地方に分け、地方ごとの農産物、料理、菓子、ワイン、チーズ、コンフィチュールなどのお土産などを写真とともにご紹介した本です。さらに75品の料理とお菓子のレシピも!バターのAOPってどこ?エシレって?ブレスの鶏は何故美味しいのか?ゲランドの田園はどうやってつくられたのか?などなど、皆さんの疑問を解決してくれる一冊であることは間違いないです。
この30年のフランスとの往復で知り得た情報、蓄えた知識、そして土地土地の人々と触れ合った中で語っていただいた貴重な話を今回、この1冊にまとめました。さらに現地で撮った写真、またはフランスの知人に撮ってもらった臨場感ある写真もたくさん散りばめましたので、わかりやすく読んでいただけると思います。ミシュランを思わせる赤と黒の表紙も素敵です!誠文堂新光社 税込み7,700円



*連載
 産経新聞にお菓子コラム「大森由紀子のスイーツコラム」
 料理王国「スイーツの教科書」
 フランス農水省のウェッブマガジンTaste France Magazine


*クロワッサンの通販で人気だったグルテンフリーのレジョン・ウィッチ(レーズンウィッ   チのフランス版)は、楽天の「のせ菓楽」からお求めいただけます。
フランスの4地方の味が、サクサクの米粉の生地に隠れています。贈り物やおみやげにぜ  ひ!


*クックパッドのプロのレシピに、フランスの地方菓子、お惣菜のレシピを掲載しておりま    す。有料となりますが、よろしかったらご覧ください。



今回の京都では、北フランスのお菓子たちに、希少な北フランス産のビールを合わせました。フランスには、ワインを生産しない地域もあり、北フランスもそうです。

北フランスは、フランスという国が成り立っていない頃は、ベルギーやオランダなどとフランドル地方という地域だったんですね。ですから、食文化はほぼ隣国ベルギーと同じです。ベルギーもビールが美味しい国。 

今回は、エートル京都教室のソムリエールTomomiさんにこちらのビールを探していただきました❣️

Brasserie du Pays Flamand醸造所の
ANOSTEKE SAISON

地消文化のため日本ではほとんど流通していませんが、フランスは実はビール大国。
SAISONセゾンは元々は冬の農閑期に仕込んで、夏の農作業の仕事終わりに飲むために造られていたタイプ。
ベルギーのセゾンに比べるとこちらのアノステーケは柑橘やクローブなどの香りのセゾンらしさはありつつも上品な味わいで、今回の砂糖のタルトにぴったり!でした。

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@tomomi_planet





 

ブーランジュリーで有名な「Paul」は、北フランスのノール・パ・ド・カレNord-Pas-de-Calaisが発祥です。首都リールのお店を訪れると北フランスの伝統パン、タルト・オ・シュクルが並んでいます。

今回のエートル京都教室、フランスお菓子紀行のテーマは、北フランス。

その砂糖のタルトもパート・ブリゼでお菓子風に作りました。それも型なしで作る作り方。

 

砂糖は、もちろんこの地域で生産されるVergeioseヴェルジョワーズです。甜菜糖から作る粗糖で、ミネラルたっぷり。基本的に砂糖は、南国で生産されるサトウキビと寒い地方で生産される甜菜糖(砂糖大根)からできます。ヴェルジョワーズは、白い砂糖をつくった後に出る茶色の液体を固めたものです。1番液が色がうすいブロンドと呼ばれるもの。2番液が今回使った褐色のものです。これが一番ミネラルが豊富。現地では、この砂糖をワッフルにかけたり、牛肉のビール煮に加えたり。

 

また、同地方のChicoreeシコレを使ったアントルメも。シコレは、エンダイヴの根を乾燥させたもの。これを煎じて飲むと、コーヒーのような風味でカフェインレスな上、食物繊維が豊富。ミルクを入れて飲むのがオススメ。このルル―のインスタントチコリは、KALDIで見つけられます。500円くらい。ちなみに、ここでいうチコリはシコレで、日本ではエンダイヴというチリチリ葉っぱの野菜。日本でチコリと呼ばれている細長い野菜は、フランス語でEndiveアンディーブと言いますね。ややこしい。

 

もう一品は、ピカルディーPicardie地方の首都アミアンのマカロンです。これは、マクロン大統領の奥様のご実家が代々続くお菓子屋ということで、そこでも作られてい

ます。棒状にしてカットして焼くマカロンです。

 

  

今回のお酒のマリアージュは、日本では希少な北フランスのビール。

 

 

土曜日も日曜日も、皆さん熱くて!私もついトーク長くなり時間延長。愚痴も聞いていただき、ありがとうございました(笑)!

本日から2日、京都教室です。甜菜糖を使ったタルトや、チコリの根で風味つけたアントルメ、マクロン大統領の奥様のご実家のマカロンなどを作りますよ。
皆さん、お気をつけていらしてください。お酒とのマリアージュは、北フランスのビールをご用意しました。

#お菓子教室#京都#エートルパティスキュイジーヌ