[ためになるお口の話(24)口呼吸<2> 授乳期の“訓練”不足に原因も]
(北海道新聞 2011年11月9日)(兼平孝)
前回、口呼吸がもたらすマイナス面についてお話ししましたが、口呼吸が
習慣となってしまうのにはいくつか原因が挙げられます。
哺乳動物は鼻で呼吸し、口で食物を取りますが、人間だけは進化の過程で
言葉を話す能力を獲得したことにより、唯一口呼吸もできるようになったと
考えられています。
授乳期の赤ちゃんは口から肺へ空気が入りにくい構造になっていて、まだ
口呼吸ができません。
そのため母乳やミルクを飲みながら、同時に鼻で呼吸しています。
1歳くらいまでは、赤ちゃんにとって鼻呼吸を訓練する大切な時期なのです。
そうしたことから、離乳の時期が少し早いと、顎や頬の筋肉の発達が不十分な
まま成長し、楽な口呼吸に慣れてしまうと考えられています。
また、おしゃぶりも、噛み合わせへの悪影響を心配してあまり早く取り上げて
しまうと、同様の理由で口呼吸になりやすいそうです。
次に、子供でも大人でも、花粉症や鼻炎などで鼻づまりの状態が慢性的に
続くと、楽な口呼吸が習慣になってしまいます。
両方の鼻がつまってしまうと口で呼吸するしかありません。
もうひとつは歯の噛み合わせです。
前歯の歯並びが悪かったり、歯の並んでいる位置(歯列)が唇に近すぎると
歯が邪魔になり、口を閉じた状態を保つには口の周囲の筋肉(口輪筋)を
緊張させ続けなければなりません。
それに疲れて緊張を緩めると口が開いてしまうわけです。
歯並びに問題がなくとも、もともと口輪筋の力が弱いと、やはり口が開き
やすくなります。
では、自分が口呼吸かもしれないとわかったとき、どうすればよいで
しょうか。
次回、いくつか解決法をご紹介しましょう。
(北大病院歯科診療センター講師)
http://www.hokkaido-np.co.jp/cont/health_news_mouth/146717.html