[母乳哺育で子供の肺機能向上か―スイス研究
母親がぜんそくの場合に特に顕著]
(あなたの健康百科 2012年4月26日)
<母乳哺育>
母乳哺育はさまざまな点で子供に良い影響をもたらすとされているが、
これまでの研究では、母親がぜんそくを持っている場合は子供に有害なことが
示唆されている。
ところが、スイス・ベルン大学社会予防医学研究所のClaudia E. Kuehni教授
らは、母乳で育てられた子供は学齢期に肺機能が高く、この関連は特に母親が
ぜんそくの子供で顕著だったとの研究結果を、4月15日付の米医学誌
「American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine」に発表
した。
<肺の成長に直接影響か>
Kuehni教授らは、英国で1993~1997年に生まれ、家族へのアンケート
(複数回実施)により、母乳哺育期間やなどを収集し、12歳時点で肺機能と
アトピー性皮膚炎の検査を受けた子供1,458人を対象に検討した。
その結果、母乳で育てられた子供の肺機能(努力性呼気中間流量=FEF50)は
母乳で育てられなかった子供より高かった。
これは母親がぜんそくの子供に限るとさらに大きく、母乳哺育期間が長いほど
肺機能が向上したという。
また、別の肺機能評価(努力肺活量=FVC、1秒量=FEV1.0)については
母親が喘息の子供でのみ、母乳哺育による改善が認められた。
これらの結果は、乳児期の呼吸器感染と小児期の喘息やアトピーで調整しても
変化しなかった。
Kuehni教授は「母乳哺育を受けた子供はそうでない子供より肺機能が
わずかに高く、これは母親がぜんそくの子供でも同様だった。また今回の
結果は、母乳哺育は呼吸器感染、ぜんそく、アレルギーを減少させるという
より、むしろ肺の成長に直接影響を及ぼすことを示唆している」と述べ、
「今回の結果は、ぜんそくの母親も含め、すべての母親に母乳哺育を強く
推奨すべきことを示している」と結論付けている。
http://kenko100.jp/news/2012/04/26/02
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<関連項目>
・「乳児の睡眠関連死を防ぐ18のアドバイス―米学会」