花筏:おもいで二つ | ただ、過ぎに過ぐるもの

花さそふ比良の山風吹きにけり

漕ぎゆく舟の跡見ゆるまで 

新古今和歌集128

 

比良の山風が桜花を散らし

琵琶湖の水面が花びらで覆われ

濃いでいる舟の跡がはっきり見える

 

*比良の山:琵琶湖西岸に連なる山

 

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花筏で真っ先に浮かぶのは

京都東山の麓を流れる

若王子から銀閣寺までの琵琶湖疏水の川

 

哲学者の西田幾多郎先生が

この道を思索しながら歩いたことから

『哲学の道』とも呼ばれています

 

京都に住んでいた頃に

この道を私もよく歩きました

花の季節になると

沿道の桜並木が風情ある華やかさを醸し

やがて川は花びらで埋め尽くされ

『花筏』となります

 

当時は, 人も多くなく

『善の研究』西田幾多郎著 を手に

哲学の真似事をしながら歩いたものです

 

 

 

次に浮かぶのは、目黒川

週末を中目黒で過ごした時期があり

川沿いをよく散策しました

両岸の桜並木は素晴らしいのですが

花の時期には、人人人あせる

で、人の少ない早朝や夜更けに

お花見をしました

花筏も楽しんだものです

 

 

*写真は以前のものです

 

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