ニートの恋
ニートの恋 8
シャキシャキ。
シャキシャキ。
気持ちのよいリズムでさくらさんは私の髪の毛を切っている。ハサミのこぎみよい音が耳の近くで響く。
美容院に来るのも一年振り位。
前髪は鼻先位まで伸びきっているし、後ろ髪も鎖骨より少し下の位置位の長さになっていた。
私はしっかりした厚い前髪のある、顎ライン位のボブスタイルを好み、社会人だった頃はずっとその髪型で通していた。前髪は長いと鬱陶しいので、自分でもちょくちょく切っていた。
今とは全く正反対で自分でも笑えてくる。
さくらさんの言うとおり、私は自分のくっきり二重の大きな目を少し気に入っていたから、それを隠すような事はしなかった。
そしてボブは楽そうだけど、以外とマメに手入れをしないとすぐに形が崩れるスタイル。
おかげで私は2ヶ月に一度、二度は美容院に通い、なんとかキレイなボブラインを維持していた。
しかし、ニートになってからは、ヘアスタイルにも興味が無くなり髪の毛は伸びるがまま。ブローだってしないし、必要がないから巻いたりもしない。
美容院に行くのも億劫で、私の頭はさながら無法地帯と化していた。
その無法地帯に、さくらさんはハサミを入れ、シャキシャキシャキシャキと、丁寧に丁寧に、整えていく。
切られた髪が、床に落ちる。
ニートになってから生まれた、無関心を装う心、人を羨む心や妬む心が、その髪の毛と一緒に切り取られ、落ちていく。
流石ベテラン美容師、仕事が違う。
床に落ちた髪の毛を見ながら、私は心の憑き物が落ちていくのを、感じていた。
★解説★
なんか髪の毛って色々雑念が溜まっているような気がする今日この頃。
ニートの彼女、実は美人?さくらさんとのやりとりは次回!
シャキシャキ。
シャキシャキ。
気持ちのよいリズムでさくらさんは私の髪の毛を切っている。ハサミのこぎみよい音が耳の近くで響く。
美容院に来るのも一年振り位。
前髪は鼻先位まで伸びきっているし、後ろ髪も鎖骨より少し下の位置位の長さになっていた。
私はしっかりした厚い前髪のある、顎ライン位のボブスタイルを好み、社会人だった頃はずっとその髪型で通していた。前髪は長いと鬱陶しいので、自分でもちょくちょく切っていた。
今とは全く正反対で自分でも笑えてくる。
さくらさんの言うとおり、私は自分のくっきり二重の大きな目を少し気に入っていたから、それを隠すような事はしなかった。
そしてボブは楽そうだけど、以外とマメに手入れをしないとすぐに形が崩れるスタイル。
おかげで私は2ヶ月に一度、二度は美容院に通い、なんとかキレイなボブラインを維持していた。
しかし、ニートになってからは、ヘアスタイルにも興味が無くなり髪の毛は伸びるがまま。ブローだってしないし、必要がないから巻いたりもしない。
美容院に行くのも億劫で、私の頭はさながら無法地帯と化していた。
その無法地帯に、さくらさんはハサミを入れ、シャキシャキシャキシャキと、丁寧に丁寧に、整えていく。
切られた髪が、床に落ちる。
ニートになってから生まれた、無関心を装う心、人を羨む心や妬む心が、その髪の毛と一緒に切り取られ、落ちていく。
流石ベテラン美容師、仕事が違う。
床に落ちた髪の毛を見ながら、私は心の憑き物が落ちていくのを、感じていた。
★解説★
なんか髪の毛って色々雑念が溜まっているような気がする今日この頃。
ニートの彼女、実は美人?さくらさんとのやりとりは次回!
