これも昨日のこと。

 

姫藪蘭が見かけた保育園の所から

さらに登っていって

団地に差し掛かった時

たくさんの実が

まさに鈴生りであることに

気づきました。

 

エゴノキの未熟果(その1)

(2025年6月22日撮影)

 

このあたりで先月の初め

花が咲いているのを見かけており

 

エゴノキの花

(2025年5月7日撮影。以下、花の写真は同じ)

 

庭木図鑑 植木ぺディアの

「今咲いている花木」で確認し

蘞の木[エゴノキ]ではないか

と当たりをつけていて

 

エゴノキの花(アップ)

 

まだ満開ではないようだったので

今度、通りかかった時に確認できれば

と思っていたのでした。

 

ところが

次に通りかかった時には

花が散ってしまっていてなのか

確認することができず

あれは何だったのかしらん

と気になっていたんですけど

今回、鈴生りの実を見て

やっぱり蘞の木だったんだ

と改めて思った次第です。

 

エゴノキの未熟果(その2)

 

蘞の木の「蘞」は

「エグい」と読ませる字のようで

庭木図鑑 植木ぺディアによれば

果実を噛むとエグい味がすることから

この字を当てられたのだとか。

 

山雀[やまがら]や

雉鳩[きじばと]などの鳥は

食べるそうで

山田隆彦監修『樹木図鑑』

(池田書店、2021)に

御神籤を引く山雀に与える餌はこれ

という豆知識が載ってました。

 

 

花期は5〜6月ごろで

果実が熟すのは9〜10月ごろ

だそうですから

今、見られるのは未熟果。

 

で、未熟な果実の果皮には

有毒物質が含まれているそうです。

 

この団地の植栽では以前

白い夾竹桃を見かけており

意外とヤバめのものが多い。( ̄▽ ̄)

 

 

和名の別名には

轆轤木[ロクロギ、ロクロノキ]

萵苣木[チシャノキ]ないし

知佐木[チサノキ]

石鹸木[セッケンノキ]

というのがあるようです。

 

萵苣木あるいは知佐木は

枝に垂れ下がった実を

動物の乳房に見立てて

「乳成り」と言っていたのが

転訛したという説もあると

「AIによる概要」で教えられました。

 

石鹸木というのは

未熟な果実の果皮に含まれる

エゴサポニンという成分が

石鹸の働きをすることに

由来するようです。

 

実際に試してみたブログ記事もあり。

 

 

別名には他に

「売子木」というのがあり

「キシャノキ」と読むそうですが

「チシャノキ」や「チサノキ」の

転訛だと思われます。

 

宮崎県にある難読地名で

当地に萵苣木・知佐木が

生息していたからではないか

という説もあると

紹介している記事もありましたけど

それに「売子木」という字を当てた

理由まで説明してくれないとなあ。

 

 

和名の別名として

「野茉莉」というのもあります。

 

中国名に由来するそうですけど

「野茉莉」と書いて

「エゴノキ」と読ませる場合と

そのまま「ノマツリ」と読む場合が

あるようですね。

 

 

英名は

Japanese snowbell だそうで

花の形を踏まえたんでしょう。

 

エゴノキの花(サイド)

 

前掲の

山田隆彦監修『樹木図鑑』には

スノードロップツリー

というのも出てました。

 

 

学名は Styrax japonicus といい

属名の Styrax は

「AIによる概要」によれば

ギリシャ語で「安息香」を意味する

storax に由来するそうです。

 

樹脂は香料として利用されるのだとか。

 

種小名の japonicus は

「日本の」ということを意味する

ということは見当がつきます。

 

日本固有種ということを知ると

ちょっと嬉しくなりますね。