おととい
フリージアを見かけた場所から
少し歩いたところで
青い立浪草[タツナミソウ]が
群れ咲いているのを
見かけました。
立浪草については
以前、当ブログでも
取り上げたことがありますが
その時の個体は白花でした。
以来、白い立浪草は
割と見かけることが
多かったんですけど
青紫色の個体は今回が初めて。
以前の個体は
小葉の立浪[コバノタツナミ]の
白花品種だろう
と判断したんですが
Wikipedia を見てみると
基本種の生育地域を
本州の伊豆半島以西
としてありましたので
今回のも前回のも
小葉の立浪ではなく
基本種の立浪草かと思われます。
ただ
Wikipedia にアップされている
小葉の立浪の写真と
今回見かけたものとが
そっくりなので
小葉の立浪かしらん
と、いまだに迷っています。
花期は5〜6月
としている資料もありますけど
小葉の立浪で立項している
山田隆彦『草花・雑草図鑑』
(池田書店、2020)では
4〜6月となってました。
同書に
基本種は20〜40センチにもなる
と書いてあるので
やはり今回のは
小葉の方でしょうか。
学名は Scutellaria indica で
「季節の花300」によれば
属名の Sutellaria は
小皿を意味するラテン語に
由来するそうです。
種小名の indica は
「インドの」という意味ですが
英名は Japanese skullcap であり
日本固有種であることは明らか。
なのにインディカとはこれいかに
と思っていたら
こちらの記事によれば
日本以外に台湾、中国、朝鮮
インドシナ地方の暖帯に分布する
とのことですので
indica とつけられたのも
分からなくはない
と腑に落ちた次第です。
ちなみに skullcap というのは
つばのない、椀を伏せた形の
聖職者などが被る帽子のことで
骸骨とは関係ありません。
skullcap 単独でも
立浪草を指すようでますけど
この花の形状を見て
つばのない帽子をイメージする
という感覚が
よく分かりませんね。
ラテン語の「小皿」に由来する属名も
つばのない帽子を連想させるので
そこから逆に英名が
生まれたのかもしれません。
もひとつちなみに
小葉の立浪の学名は
Scutellaria indica var. parvifolia といい
parvifolia の意味は「小さい葉」
だそうです。
まあ
普通の立浪草にせよ
小葉の立浪にせよ
こういう花が町中で
アスファルトの道端に
普通に咲いているのを
見られるのは
嬉しいものです。
ピントが合わなくて
くっきりした写真が撮れず
それが唯一
悔やまれるのでした。