本日は午後から

冬季講習で

市ヶ谷の麹町校へ。

 

まだ明るいうちに終わったので

新宿で途中下車して

ディスクユニオンに

寄っていったところ

見つけたのがこちら。

 

テレマン&チマローザ:世俗カンタータ集

(アルファエンタープライズ HCD-248、1989)

 

ゲオルク・フィリップ・テレマンの

使用機会不明の世俗カンタータ

《学校の先生》と

以前、当ブログでも

ペルゴレージ絡みでふれたことのある

 

 

 

ドメニコ・チマローザの幕間劇

《宮廷楽士長》を収めた1枚。

 

 

原盤は

ハンガリーのフンガルトンで

録音年月日は記載がなく

ケース裏のジャケットに

マルP1985とありますから

1985年のいつかでしょうか。

 

ヨーゼフ・グレゴル(バス)と

フンガリカ少年合唱団

(合唱指揮:ラースロー・ドブザイ

ヤンカ・センドレイ)の歌唱を

タマーシュ・パール指揮

コレルリ室内管弦楽団が

サポートしています。

 

 

こちらのディスクは

テレマンの《学校の先生》が

皆川達夫の

『ルネサンス・バロック名曲名盤100』

(音楽之友社、1992)で

「飛び切りのお薦めレコードです」

と紹介されており

ずっと気になっていたのでした。

 

以前にも一度

新宿のディスクユニオンで

見かけたことがあるんですけど

その時はオビ(タスキ)が

なかったのでスルー。

 

そして今回ようやく

オビ(タスキ)付きのを

見つけたわけです。

 

 

ずっと

テレマンの《学校の先生》

というタイトルで

探していたこともあり

なかなか見つけられず。

 

チマローザとのカップリングで

ディスクの邦題が

《テレマン&チマローザ:

世俗カンタータ集》では

検索して探しても

ヒットしづらいだろうなあ

と、つくづく思ったことでした。

 

 

皆川達夫が

「飛び切りのお薦め」

と書くくらいだからと

期待ばかり膨らんで

実際に聴いてみたら

さほどでも、と思う恐れも

あったわけですけど

音楽的にどうこういうより

とにかく愉しい1枚だったのは

幸いでした。

 

フンガリカ少年合唱団の声が

小学校の生徒みたいで

実に可愛かったです。

 

 

テレマンの自筆譜は

残っていないらしく

デンマークの作曲家

ヴァイゼ(1774〜1842)が

オーケストレーションした改訂版に基づき

バロック時代の編成に再改定したものを

使用しているそうです。

 

テレマンと同時代のハッセ

同じ内容の台本に曲をつけていて

レチタティーヴォでは

先生が歌う歌は(かな?)

テレマンやハッセにも

書けないほどの傑作だ

というフレーズがあることから

ハッセとの合作ないし共作

という説もあるのだとか。

 

それが1989年の

竹家晋平による

ライナー中の説明ですが

現在ではもう少し

研究が進んでいるのかどうか

気になるところですね。

 

 

台本には

ハンマーシュミットの書いた

フーガのようなものを

子どもたちに指導する

というところがありますが

このハンマーシュミットはおそらく

バロック中期の実在の音楽家

アンドレーアス・ハンマーシュミット

ことでしょう。

 

♪深い淵に落ち……

 最高のアリストテレス、プラトン、

 そしてエウリピデスも

 

とかいう歌詞なので

本当にハンマーシュミットが

作曲したのかどうか怪しく

パロディかもしれません。

 

ハンマーシュミットの原曲が

気になって仕方がなく

解説には何も書かれてないため

自分で調べるしかない

というわけで

またまた探求の道が

始まるのでした。

 

きりがない……。( ̄▽ ̄)

 

 

それはそれとして

先にご案内した

ルネ・ヤーコブスと

コンラート・ユングヘーネルの

《イン・コンサート》に続き

皆川達夫の推薦盤が買えたのは

嬉しい限りです。

 

遅ればせの

クリスマス・プレゼント

というところかな。