本日の午後

近所の大学図書館に行った帰り道

大きく伸びた草を見かけました。

 

竹煮草

 

シルエットに見覚えがあって

これは竹煮草ではないか

と思い、念のため

ハナノナで調べてみると

やはり「タケニグサ」と出ました。

 

竹煮草(ハナノナ)

 

山田隆彦の『草花・雑草図鑑』

(池田書店、2020)によれば

花には花弁がなく雄蕊が露出して

ポンポンのように見えるようです。

 

ですが、写真を撮るときは

そうしたことを知らず

白い蕾ばかり撮ってしまい

 

竹煮草(部分)

 

帰宅してから撮った写真に

写り込んでいた

花らしきもののところを

トリミングしたのがこちら。

 

竹煮草(トリミング)

 

もう枯れかかってる感じですね。

 

 

名前の由来は

上掲『草花・雑草図鑑』によれば

この草と一緒に竹を煮ると

やわらかく仕上がる

と考えられているからだそうですが

どうやら事実ではないのだとか。

 

別の漢字表記に

「竹似草」というもあって

季節の花300」によれば

茎の中が空洞になっているのが

竹に似ていることに由来するそうです。

 


「季節の花300」によれば

和名の別名として

「囁草(ささやきぐさ)」

というのがあり

風に揺れて音を出すから

だそうです。

 

まあ、蕾が玉簾みたいですからね。

 

庭木図鑑 植木ぺディアには

「ささやき」は麻殻を意味し

実が麻殻に似ていることに由来する

という説が紹介されてました。

 

 

チャンパギク(占城菊)

という別名もあって

チャンパというのは

ベトナム中部あたりの国名だと

上掲の『草花・雑草図鑑』に

書いてありました。

 

金田洋一郎の『山野草図鑑』

(朝日新聞出版、2020)では

チャンパはインドシナ半島の旧名

と説明されていて

微妙に違うのが面白い。

 

そんな由来を持ちますが

日本在来種だそうです。

 

なお

庭木図鑑 植木ぺディアには

南国風の菊

という意味合いだとする説と

実が風に揺れて鳴る時の音に由来する

という説が紹介されてました。

 

 

英名は

庭木図鑑 植木ぺディアによれば

Plume poppy

[プルーム・ポピー]。

 

手元の辞書によれば

plume は「羽毛」ないし

羽毛を思わせるものを指す言葉で

これは実の形に

由来するものでしょう。

 

 

学名は Macleaya cordata で

「季節の花300」によれば

属名の Macleaya は

オーストラリアの地方長官

Macleay 名前にちなむのだとか。

 

coordata は

ハート型を意味するラテン語に

由来しているようです。

 

これは葉っぱの形を

示したものでしょうかね。

 

 

今年の春

同じ場所を通った時

大きな根生葉が

生えていることに気づいてて

 

もうひとつの竹煮草(根生葉)

(2024年4月23日撮影)

 

何の葉っぱか

気になってたんですけど

今回、竹煮草だったことが

分かりました。

 

もうひとつの竹煮草

 

春に見たときは

食べられるのかなあ

とか思ってたんですが

とんでもないこってして。

 

葉っぱを切ったり

茎を折ったりすると

オレンジ色ないし

黄色い汁が出てきて

これは有毒なのだとか。

 

それにしても

有毒の汁を出す草と

一緒に煮ることが

名前の由来だなんて

何とも不思議なことですね。