苦木

 

おとといの月曜日

タワーレコード・オンラインの

荷物を受け取るために

指定しているセブン-イレブンへ行く途中

生産緑地帯のようなところを

通りかかると

畑の中に1本だけある木が

花をつけているのに気づきました。

 

苦木(雄花)

 

ハナノナで調べると

「タケニグサ」

とか出ましたが

 

苦木(ハナノナ)

 

明らかに草ではないし(苦笑)

 

というわけで帰宅後

山田隆彦監修の『樹木図鑑』

繙いてみたところ

苦木[ニガキ]だろうと

当たりをつけた次第です。

 

葉っぱの付き方が

奇数羽状複葉で

葉っぱに鋸歯があり

葉の先端が尖っている

というのが特徴と書かれていて

 

苦木(葉)

 

先端が尖っていない葉も

あることを除けば

ほぼ当てはまります。

 

花期は4〜5月とあり

これも当てはまりますし

まず間違いないと思いますが

花序の感じはむしろ

よく似ていると言われる

黄膚[キハダ]の方に

似ているんですよね。

 

苦木(雄花アップ)

 

樹皮の方は苦木っぽくて

 

苦木(樹皮その1)

 

といっても

『樹木図鑑』でいわれるように

表面が滑らかとは

ちょっといえず

よくよく見れば

なんだか棘がある感じも……。

 

老木になると

裂け目が入るそうですが

下の写真なんかは

その裂け目に当たるのかどうか。

 

苦木(樹皮その2)

 

苦木という名前は

葉や枝、樹皮を噛むと

苦いからだそうですけど

噛んでみるわけにも

いきませんしねえ。

 

まあ、とりあえず

苦木ということにしておきます。

 

 

樹木図鑑 植木ぺディアによれば

雌雄異株で

雄花は黄色い葯[やく]が

目立つとのことですから

今回のは雄株ですね。

 

ということは

結実しないということで

果実によって同定する

ということはできません。

 

樹木の同定は

ほんと難儀なものですなあ。

 

 

和名の別名は

前掲『樹木図鑑』だと

「なし」となってますが

樹木図鑑 植木ぺディアの方に

いくつか載ってました。

 

苦木と書いて

「クボク」と読ませたり

苦楝樹[クレンジュ]ないし

黄楝樹[クレンジュ]

黒櫨[クロハゼ]など。

 

なお

手元の漢和辞典によれば

「棟」は「楝」の新字ではなく

別字だそうなので

樹木図鑑 植木ぺディアのように

「苦棟樹・黄棟樹」と表記するのは

間違っているのではないか

と思います。

 

「楝」は「おうち」

(旧仮名遣いだと「あふち」)とも読み

栴檀[センダン]の古名のようです。

 

 

英名は

これまた

樹木図鑑 植木ぺディアによれば

Nigaki tree という

日本名そのままのと

直訳した感じの

Japanese bitter wood

というものと2種類

あるようです。

 

日本固有種でもないのに

英名からすると

そうであるかのようなのは

なぜなのかは不詳。

 

別名があげられていても

そこまで説明されてないことが

多いようですけど

気にならないのかしらん。

 

ま、とりあえず宿題

ということで。( ̄▽ ̄)