買い物に行く際に

裏道の階段を通るとき

この時期になるといつも

白い花をつける木があります。

 

今年も

先週の火曜日(9日)に

気づきました。

 

夏茱萸の木(2024.4.9)

 

ハナノナで調べても

はっきり確定ができず

前回の木香薔薇と同様

なんの花かなあと

1〜2年前から

気になってたんですが

先日ようやく

どうやらこれらしい

と当たりをつけた次第です。

 

夏茱萸の花(2024.4.11a)

 

最初は花の形から

小衝羽根空木[コツクバネウツギ]

かと思ったんですけど

小衝羽根空木の場合

その名前に由来となった

羽根突きの衝羽根のような

萼片があるはずですが

今回の花には

それが見当たりません。

 

それから

白い花とか筒状花とか

いろいろな検索語で試してみて

何とか辿り着いた次第。

 

 

樹形が整わないということや

樹皮の感じも

ポイントになりました。

 

樹形が整わないことは

最初の写真でも

お分かりいただけるかと。

 

樹皮の方は以下のような感じ。

 

夏茱萸の樹皮(2024.4.13)

 

樹齢を重ねると

上の写真の太い幹のように

黒褐色になって

縦に裂けるそうです。

 

若い枝が伸びていて

すべすべなのも

おわかりいただけるかと。

 

 

樹木図鑑 植木ぺディアによれば

花弁に見えるのは

萼が変形して四つに裂けたもの

だそうです。

 

夏茱萸の花(2024.4.13)

 

開花は4〜5月。

 

花には微かな芳香があり

そういえばその特徴から

夜に確認したこともあって

夜来香かと思ったことを

今、思い出しました。

 

花の感じがまったく違うので

すぐに却下となりましたけど。( ̄▽ ̄)

 

 

夏茱萸という名前の通り

果実は夏に熟しますが

この夏は初夏のことで

5〜7月だそうですから

もう、すぐに熟します。

 

赤い果実がなりますが

この果実は花托[かたく]

(花弁や雌蕊の付け根)が変化した

偽果と呼ばれるものだそうで

真の果実は種子の核にあるのだとか。

 

赤い実がなるといわれても

見た記憶がないんですけど

山田隆彦監修の『樹木図鑑』

説明されているように

野鳥にすぐに食べられてしまうから

でしょうか。

 

それにしても

一度も見た記憶がないのは

迂闊すぎるというか何というか。

 

夏茱萸の花(2024.4.11b)

 

和名の別名は

山茱萸[ヤマグミ]

皐月茱萸[サツキグミ]で

英名は Cherry silverberry.

 

シルヴァーベリーは

銀葉茱萸[ギンヨウグミ]の英名で

それに cherry と付くのが

何とも面妖ですけど

「さくらんぼ色の」

という意味の形容詞として

使われているんでしょうか。

 

 

ちなみに

一般的な茱萸の英名は

オレアスター oleaster で

特に細葉茱萸を指すと

手元の辞書にあります。

 

細葉茱萸と細茱萸が

同じだとしたら

どんなものかは

以下の記事で分かりますが

 

 

細葉夏茱萸というのもあって

以下の記事に詳しいですけど

 

 

こちらは夏茱萸と

ほとんど変わらないようです。

 

 

ついでながら

一般的にオレアスターという場合

以下の記事を読むと

 

 

野生のオリーブの木と実を指す

と考えていい気もしますね。

 

オリーブだと考えれば

偽果というような

難しい言い方をせずとも

夏茱萸のみのイメージが

さっと頭に入ってきます。

 

あと

お菓子のグミとは

違うものだということも

イメージしやすいのではないか

と思います。

 


木香薔薇に続いて

これでまたひとつ

頭を悩ませる必要が

なくなりました。

 

さて、今年は

夏茱萸の実を

見られるかどうか。

 

見ることができれば

それで確定ですので

ちょっと意識してみたい

と思っています。