これは

資料のコピーを受け取りに

日本近代文学館に行った

2日目(4月5日)のこと。

 

なぜか

前日は気にとめなかった

不思議な花が咲く街路樹に

目がとまりました。

 

白花常盤満作(街路樹)

(2024年4月5日撮影。以下同じ)

 

ハナノナで調べてみると

「マンサク」と出まして

 

白花常盤満作(ハナノナ)

 

おお、これが満作か

と一度は思ったものの

(『まんさくの花』という

 ドラマのタイトルで

 聞き覚えていたのですw)

あとで手元にある

樹木図鑑を見たところ

ちょっと違いますねえ。

 

白花常盤満作(アップ1)

 

満作の花は黄色いし

図鑑の写真を見た印象では

花弁がねじれている感じで

今回のように

ヒラヒラしていません。

 

 

どちらかといえば

通称「なんじゃもんじゃ」こと

一つ葉田子[ヒトツバタゴ]に

似ています。

 

天然記念物に指定している

三鷹市では「一ッ葉櫤

と書くようですが

それはともかく

一つ葉田子と今回の木とでは

樹皮の印象が異なります。

 

白花常盤満作(街路樹)

 

それに開花期や

樹高なども異なります。

 

 

そこから

あれやこれや

検索してみたのですが

結局、満作に立ち返り

庭木図鑑 植木ぺディアで

マンサク科の樹木」を開き

似たのはないかなあと見てみて

常盤満作[トキワマンサク]だと

当たりをつけました。

 

白花常盤満作(アップ2)

 

ただ、樹木ぺディアの

常盤満作のページを見ても

樹皮の特徴が

はっきりしません。

 

そこで

「トキワマンサク 樹皮」

で検索してみたところ

楽天のページがヒットして

「幹は灰色で樹皮がはがれる」

という特徴がぴったりだったので

同定できた次第です。

 

楽天では

「トキワマンサク青葉白花」

という商品名になってますが

別に紅花常盤満作

[ベニバナトキワマンサク]と

呼ばれているものもあり

現在はそちらが人気のようです。

 

 

花と緑の図鑑」には

主な品種が紹介されており

樹皮についての記述もあって

最初にこのページに到達していれば

と思わずにはいられませんでした。

 

垣根にも使われるということで

以前、四谷のオフィスでの

採点の帰りに見た

赤いひらひらの花の正体も分かり

すっきりした次第です。

 

紅花常盤満作(垣根1)

(2023年3月28日撮影。以下同じ)

 

紅花常盤満作(垣根2)

 

その時ハナノナで調べたら

「ヤグルマハッカ」とか

 

紅花常盤満作(ハナノナ1)

 

「カッコウセンノウ」

 

紅花常盤満作(ハナノナ2)

 

と出たんですけど

矢車薄荷郭公仙翁

草花ですからね

明らかに違います。

 

やあ、1年越しに分かるとは

思いもよりませんでした。

 

 

白花の常盤満作を見た日は

風が強くて

花一輪をじっくりと

撮ることができず。

 

1年前の紅花の方は

一輪のアップを

ばっちり撮れていますから

花の形状は紅花の方で

ご確認いただければと思います。

 

紅花常盤満作

 

なお、満作は

万作と表記する場合も

あるようです。

 

山田隆彦監修の『樹木図鑑』

(池田書店、2021)によれば

枝にたくさんの花を咲かせることから

満作と名付けられたという説や

葉が出る前に花から「まず咲く」

が転訛したという説が

紹介されています。

 

ちなみに

林将之監修の『樹木図鑑』

(ナツメ社、2014)には

早春に「まず咲く」福寿草を

マンサクと呼ぶ地方がある

と書かれています。

 

NHK連続テレビ小説の

『まんさくの花』(1981)は

どちらのマンサクなのか

ちょっと気になってきました。( ̄▽ ̄)