年が明けてから
冬季講習のため
新宿校に2回、行きました。
最初に行った際
帰りに立ち寄った
ディスクユニオンで見つけて
買おうかどうか迷いつつ
購入したのが
こちらのCDです。
(伊 Sony Music Entertainment
88691965082、2012.7.10)
レーベルは
古楽ファンにはお馴染みの
ドイツ・ハルモニア・ムンディ
(通称DHM)ですけど
ケース裏面を見ると
DHMは現在
ソニーの登録商標になっていて
Sony Music Entertainment Italy Spa が
販売元だと表示されてましたから
「伊」とつけておきました。
(Spa は正確には S.p.A. で
イタリア語でいう
Società per Azioni
すなわち株式会社の略です)
ちなみにライセンスは
Centro Studi e ricerche sulla musica
della età barocca e classica
(バロック・古典派音楽研究センター)
というところだそうです。
リリース月日は
タワーレコード・オンラインに
拠りました。
演奏は
メゾ・ソプラノ歌手の
ダニエラ・バルチェッローナ
および
マルチェッロ・ディ・リーザ指揮
コンチェルト・デ・カヴァリエーリ。
(ピリオド楽器使用楽団)
録音は
2011年6月14〜18日に
ローマのコンサート・ホール
Auditorium Parco della Musica で
行なわれました。
本盤は
ペルゴレージが作曲した
4つのオペラ・セリア
《サルスティア》
《誇り高き囚人》
《シリアのアドリアーノ》
(《シリアのハドリアヌス》とも)
《オリンピアーデ》から
冒頭のシンフォニアと
2〜4曲のアリアを
収録しています。
最初、見つけたとき
買おうかどうか迷ったのは
オペラからアリアのみを
抜き出した録音を聴くことに
抵抗があったからですが
さして高額でもありませんでしたし
買わずに済ますと後で後悔すると思い
えいやっ、という気持ちで
買った次第です。
聴いてみたら
なにやら高揚感のある
高音から低音へと
オクターブ移動
(というのかどうか
分かりませんけど、それ)が
激しい曲ばかりで
ヴィヴァルディみたいだなあ
という印象を受けました。
そう思っていたら
タワーレコード・オンラインによれば
バルチェッローナは
本盤が出た頃
バロック・オペラの
カストラートのための曲を
歌い始めていたらしく
その解説を読んで
腑に落ちた次第です。
バルチェッローナは
ロッシーニのスペシャリスト
と目されているだけあって
ロッシーニやヴェルディなど
イタリアの正統的な(?)
オペラの録音が多いようです。
カストラートが歌う
アリアの録音としては他に
アレッサンドロ・スカルラッティの
歌劇(オペラ)からのものを
同じメンバーで
出しているようですけど
残念ながら品切れ。
アレッサンドロ・スカルラッティは
歌劇におけるナポリ楽派の
始祖として知られているので
その品切れ盤を聴けば
業績の一端に
ふれられたかもしれず。
オペラから
アリアだけを抜き出して聴くのは
いかがなものかと思いつつも
品切れだと知ると
ちょっと残念
とか思ったり。(^^ゞ
ところで、先にご紹介の
河合秀朋は最初に
以下のように書いています。
オペラを楽しむには、まず観て聴いてしまうのが最良の方法だとは思うが、欧米とはちがい、時間的・経済的・距離的問題からもなかなか思うに任せない。となると、まずオペラの華のアリアに親しんで、全曲のCDやレーザーディスクにトライするのが得策だろう。(p.3)
レーザーディスクとあるのが
時代を感じさせますね。( ̄▽ ̄)
それはともかく
アレッサンドロ・スカルラッティの
オペラの全曲盤は
当時はもとより
21世紀に入っても
カタログが充実してませんけど
幸いペルゴレージなら
入手は容易ではないとはいえ
全曲盤が出揃っています。
その上、自分の場合
オペラは苦手だとか
なんだかんだいいつつ
《サルスティア》以外は
とりあえずCDで入手済み。
したがって
今回の盤でアリアに親しんでから
全曲録音に挑戦することも
《サルスティア》以外は
可能は可能なんですけど
時間的余裕がなあ。
このまま
ペルゴレージ沼に
ハマり続けて
オペラに手を出すか否か
乞うご期待
といったところ。