(英 Virgin Classics: VC 7 90800-2、1989)
前回ご案内した
ピエール・フルニエと
ルドルフ・バウムガルトナー指揮
ルツェルン音楽祭弦楽合奏団による
収録されている
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ
チェロ協奏曲 イ長調 Wq.172 の
古楽器演奏盤です。
こちらは
以前紹介したことのある
『クラシック音楽の20世紀 第四巻/
古楽演奏の現在』(音楽之友社、1993)に
推奨CDで取り上げられているのを見て
新譜で購入したのではなかったかと。
……と思いつつ、念のため
『古楽演奏の現在』を確認してみたら
取り上げられていたのは
グスタフ・レオンハルト指揮
エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団
という組み合わせは同じでも
もう1枚の C. P. E. バッハ盤の方
(4つの交響曲集)でした。
そっちを探していたら
今回の盤を
見つけたのだったかと。
録音は1988年11月18〜20日。
チェロ独奏は
昨年の7月に亡くなった
アンナー・ビルスマ。
レオンハルトが指揮している
エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団は
イギリスの管弦楽団で
エイジ・オブ・インライトゥメント
Age of Enlightenment
とは「啓蒙時代」という意味です。
レオンハルトとビルスマの
そろい踏みということで
上掲の『古楽演奏の現在』では
「これは喩えていえば
ふたりの横綱による大相撲
とでもいった風格と内容を備えている」
と評されています。(執筆は飯森豊水)
ただし
「幾分スタイルの違いが
気になるところもある」
とも書かれていて
どこがどう違うのか
短評ということもあり
よく分かりません。
エマヌエル・バッハの
チェロ協奏曲は
全部で3曲あるようですが
そのすべてが収録されています。
いずれも、もともとは
チェンバロ協奏曲として
作曲されたものを
編曲したもののようで
フルート協奏曲版も
存在するようですが
手許にあるのはチェロ版のみ。
CD1枚に収めるのに
ちょうどいいからなのか
割と全曲録音は多いようですね。
フルニエ盤を聴いて
確か古楽器演奏版もあったはず
と思って棚を漁ってみたら
見つかったので
久しぶりに聴いてみました。
3曲すべて
急 - 緩 - 急の3楽章構成で
アレグロ楽章の疾走感が
快くて、いい感じ。
でも、エマヌエル・バッハの楽曲は
今のところ、父親の大バッハほど
聴きたいと強く思うことはありません。
なぜかは分かりませんけど
そんな感じの作曲家です。
こちらの興味をそそるような
ガイド本なり紹介本なりが
出ていないからかもしれません。
いちばん多く収録したCD-BOXで
52枚になろうというのですから
気軽に聴こうという気にも
なりませんしね。
ちなみに
レオンハルト指揮のもう1枚は
まだ手に入れてなかったので
Amazon に出品されていたのを幸い
購入することにしました。
演奏に感銘を受けたら
紹介するかもしれませんが
いつになりますやら。(^^ゞ