前回の記事を書くために
自分のブログを検索してみたら
『大衆酒場ワカオ』第1巻の記事がなく
リンクが張れなかったので
よい機会ですし
感想をあげとくことにします。
(ノース・スターズ・ピクチャーズ発行、
徳間書店発売、ゼノンコミックス、2019.9.10)
そういえば第2巻の書影も
『ワカコ酒』第14巻に絡めて
という感じで取り上げただけだし
独立して取り上げるタイミングが
どうも合いませんね。
ちなみに「ワカコ酒別店」というのは
奥付にもちゃんと書かれている
書誌的には欠くことのできない副題です。
でも『大衆酒場ワカオ ワカコ酒別店』では
長くなるので、記事タイトルだけにして
本文中では省略することにします。
前回の記事のため、久しぶりに
『大衆酒場ワカオ』第1巻を
読みなおしたんですけど
いろいろと忘れてることがありました。
そのひとつは
ワカオが50歳であること。
これは
六夜「コーンバター」のひとコマに
描き手の手書き文字で
書かれていました。
ちなみに
昨日のオンエアで
ワカオを演じた武田鉄矢は
現在71歳。
(収録時は70歳かな?)
原作よりも老けている
といった印象が拭えないのは
しょうがないかも。
ワカコがゲスト出演する夜は
全部で三夜あります。
一夜「だし巻きたまご」の
最終ページでは
店の前を通りかかるだけですが
二夜「あさりの酒蒸し」になると
客としてカウンターに座っています。
十三夜「焼き牡蠣」では
リピート客として再登場。
この回の
店を出る時のワカコ(p.98 のコマ)は
いつものデフォルメ顔のままなのに
大人びた雰囲気があるから
不思議です。
十九夜「鮭の塩焼き」には
ワカコ自身は登場しませんが
『ワカコ酒』第1巻・1夜で
ワカコの鮭の食べっぷりを見て
声をかけようとした
サラリーマンが出てきます。
「お酒と一緒に食べるのが
お好きなんですか?」
という八っちゃんの質問に
「昔 こうやって
呑んでいる娘[こ]がいて」
「それがすごく幸せそうだったから
自分もやってみたくなったんです」
と答える場面があり(p.136)
それを聞いたワカオが
「それはいい呑兵衛に出会ったな」
「悪くないねえ こんな夜も」
と独白して、その回は終わるという。
読んでいるこちらからすると
「その『いい呑兵衛』に
もうすでに会ってますよ」
と言ってみたくなるような
ちょっといい感じの話でした。
ちなみに「〆のあとがき」を読んだら
ワカオのキャラクターの原型は
新久千映が書いたものだと
書いてありました。
新久によるラフ画も
付録で載っていて
現在のものとの
雰囲気の違いが分かります。
また、最初のエピソード
一夜「だし巻きたまご」のネームも
新久の手になるものだと
書かれているだけでなく
巻末にそれが、猫原の解説付きで
付録として公開されています。
表紙や奥付に
「原作 新久千映」とあるのは
伊達ではなかったわけですね。
てっきり
ワカコというキャラクターを
貸し出しているから
「原作」なんだろうと
思っていただけに
感心することしきりでした。
というか
最初に読んだ時に
感心することしきりだったことを
思い出した次第です。
今でも毎回、原作ネームを
提供しているのかどうか
第1回目だけなのかどうか。
提供しているのだとしたら
同じようなネタの『ワカコ酒』と
並行してということになるわけなので
すごいなあと素直に思うのでした。