鈴木雅明・優人『2台のチェンバロのための協奏曲集』
(BIS Records: BIS-2051、2014)

 

前の記事でちょっとふれた
鈴木優人(すずき・まさと)が
父親の鈴木雅明と共演したCDです。

 

何かを検索しているうちに
何かのきっかけで引っかかりまして
輸入盤だったんですが
即買いしました。

 

そしたら、1年後に
日本流通仕様盤が出たので
だったら待てば良かった
と思ったのでしたが
後の祭り( ´(ェ)`)

 


即買いしたのは
あの鈴木雅明が息子と共演した
演奏の録音だったからです。

 

しかもバッハの
2台のチェンバロのための協奏曲集
ですからね
期待するな、即買いするなという方が
無理というもので。

 


弦楽パートはもちろん
バッハ・コレギウム・ジャパンのメンバー。

 

編成は
ヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ1
ヴィオローネ1
(ヴィオローネはコントラバスの祖先)
そしてチェンバロ2という小編成。

 

第1ヴァイオリンは
先日の『題名のない音楽会』にも
出演していた
若松夏美が務めています。

 


バッハが書いて
現在にまで伝わっている
2台のチェンバロのための協奏曲
全3曲の他に
鈴木優人が2台のチェンバロ用に編曲した
管弦楽組曲の第1番が
収録されています。

 

2台のピアノのために編曲したバージョンは
聴いたことがありますし
こちらのブログでも

紹介したことがありますが
2台のチェンバロのために編曲したバージョンは
聴いたことがなかったので
それも強い購入動機となった次第です。

 


バッハは
最後の赴任地であった

ライプツィヒで
音楽好きの大学生たちで編成された
コレギウム・ムジクムとの演奏を
楽しんだそうです。

 

その演奏は
カフェ・ツィマーマンという
コーヒー・ハウスで開かれる
市民コンサートで披露されました。


そのコンサート用に
それまでの自作を編曲したり
書き下ろしたりしたものが
現在残されている

チェンバロ協奏曲だと目されています。

 

 

1台用の協奏曲では
チェンバロ独奏と指揮を
当然、バッハが担当したでしょう。

 

それに対して
2台、3台、4台用の
複数のチェンバロのための協奏曲では
バッハの息子たちが
2台目以降のチェンバロを
演奏したのではないかと
今日では考えられています。

 

ですから
鈴木雅明・優人の父子が共演するのは
バッハが息子たちと共演したことの
ある意味、再現ともいえるわけだなあと
この記事を書いていて気づきました。

 

そう考えると
すごくありません?

 

 

カフェ・ツィマーマンにおける
市民コンサートを意識した録音としては
以前、こちらのブログ
その名もカフェ・ツィマーマンという
アンサンブルのCDを

紹介したことがあります。

 

それよりも本盤の方が
編成が小さいわけですけど
その分、スピーディーで
切れ味のいい演奏になっているかも。

 

聴き比べたわけではありませんけどね。(^^ゞ


 

ペタしてね

 

 

 

●修正(翌日、1:25ごろの)

 

ブログの記事タイトルに

バッハの名前を足しました。

 

記事を読んでいただければ

分かるとはいえ、ね。