リハビリエッセイ 30号 ドラム6 | ロック古典主義

ロック古典主義

ジミヘンからプリンスまで
ロックミュージックの黄金時代を
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70年代古典ロックの物語をはじめ
卑弥呼の古代ロマンを求めて
古墳探訪の巡礼紀行などを
フレックスにお届けします。

      リハビリドラム6 

 

 一時ジャズドラムに嵌ったものの、ヴァンへイレンを叩いてみれば、やっぱりロックだと原点回帰しました。

ヴァン・ヘイレン:ロック・レジェンズ – ミュージック・エア

 確かにヴァンへイレンは手足への負荷は半端なく、リハビリには申し分ないのだが、単純ロックもやがて飽きが来た。Things to Do: Listen to the Beck Bogert and Appice Live Box Set ...

 そこでどうせやるならハードロック王道の中でも超絶テクニックの「BBA(Beck Bogert & Appice)」で扱いてやろう。しかも

73年大阪厚生年金会館の「BBA Live in Japan」にチャレンジしました。BECK, BOGERT & APPICE-BECK, BOGERT & APPICE-1973-ПЕРВЫЙ ПРЕСС USA ...BBAはジェフベックとBogert & Appiceという最強リズム隊が組んだトリオ。Bogert & Appiceはヴォーカルもやりながら史上最高のプレイを披露している。Beck, Bogert, Appice Ludwig Drums, Guitar Room, Jeff Beck, Great Bands ...

 初っ端はスティービーワンダーの「Superstition(迷信)」。

 学生時代はギターでコピー、社会人時代はバンドでドラムを叩いたが、障害の身で聴くと全くエエ加減に叩いていたことが知れる。Beck, Bogert & Appice - JazzRockSoul.com

テーマリフのハイハットショットをスネアで叩いていたものだから違うビートになっていた。これを不自由な左足でやるとヒッジョウに厳しい。ツインバスドラの3連も右足だけではキビシイ。それだけにリハビリドラムにはもってこいの一曲。完売 Jeff Beck, Tim Bogert Camine Appice ecousarecycling.com

 CD1は6曲目の「Morning Dew」までウォーミングアップ的な曲が続く。全体にハードブギーが多く左腕が悲鳴を上げる。

 CD2に入るとドンニックスのスローソウルナンバー「Sweet ×2 Surrender」。緩やかなタイドのなかでカーマインアピスの小技が

Carmine Appice | Carmine appice, Carmine, Music instruments光る。アピスのスネア流しで始まる「Livin' Alone」は真面に叩けないのでリズムキープだけでお茶を濁す。曲調が千変万化なうえに

ブレイクが多くて附いていけない。Beck, Bogert & Appice Livin' Alone Live in Japan 1973 [HQ Audio] - YouTube

 カーティスメイフィールドの「 I'm So Proud」はスローソウルの名曲。本来はクローズドリムショットのはずをアピスはスネアで渋くキメルが、この感じを出すのがむつかしい。それでもベックの

Carmine Appice | 100 Greatest Drummers of All Time | Rolling Stone奏でる珠玉のギターソロには涙しながら叩いた。こうしてギターが弾けない体になるとギターという楽器本来の奥深さが見えてきて、ドラムしかできなくなると逆にドラムの在り方も見えてくるような気がするから不思議だ。A Beck, Bogert & Appice live box set Jeff Beck was working on before ...

 この曲の後半から「Lady」にかけてがこのライブのハイライト。

スネアのワンショットで始まる「Lady」はハードロックの金字塔。

アピスは冷静な技巧をちりばめるがそんな余裕はなく、無我夢中でCarmine Appice's Top 20 career moments - Goldmine Magazine: Record ...叩くなかにも大きなグルーブが生まれてキモチイイ。ハードな割に

軽いビートを駆使するのが面白い。それにしてもこれだけのビートを叩き出しながら見事なハーモニーを歌うリズム隊には恐れ入る。Tim Bogert, Carmine Appice, Jeff Beck BBA | ジェフベック, ミュージシャン, 写真

 続く「Black Cat Moan(黒猫の叫び)」はミディアムテンポのハードブーギー。これは障害者にも何とかこなせる。終盤のスローブルーズに転換し「You Shook Me」から「Black Cat Moan」の

テーマで終わるまでが骨が折れる。Beck, Bogert & Appice Livin' Alone Live in Japan 1973 [HQ Audio] - YouTube

 ここから「Why Should I Care」でライブの終幕へ突っ走る。

オープンハイハットの大きなグルーブに煽られ、ベックとボガート

の延々と続くリフの掛け合いには少々疲れる。ロンダ・スミス | ベース・マガジン

 最後は「Plynth / Shotgun (Medley)」でゴールを目指す。

 これもオープンハイハットで大波を押し出す。「Plynth」のリフから「Shotgun」への転調メドレーが見事。再び「Plynth」のリフに戻って果てた。設備・機材 - 仙台市太白区長町のステーキバル

 まっこと疲れたがこれぞロックを叩いた満足感に浸りました。

Gibson Les Paul Classic Ebony - Electric Guitars from Reidys Home of ...