摂津巡礼3(尼崎市水堂町)2024年4月25日
尼崎市内の古墳を目指して鳴尾浜から武庫川沿いに北上し、国道43号、阪神本線、国道2号、JR神戸線と順次くぐります。
山手大橋を渡り、山手新道を東へ取って直に名神高速を潜れば、南武庫之荘の交差点を右折し再び名神をくぐる。JR神戸線の手前を東に曲がり、浜田川の小さな橋を渡ると水堂須佐之男神社がある。この神社境内に水堂古墳があります。
道路からは一段高く築かれた須佐納(すさのお)神社は、全体が五世紀ごろの築造になる前方後円墳(水堂古墳)とされます。
往古、海中の小さな島ででもあったのか。そこに墳墓が築かれ、お宮が祀られ当地の住民の氏神として守られてきたものでしょう。創祀は天正3年(16世紀)という。当社も尼崎に数多い「スサノオ社」のひとつです。
須佐之男命は、『古事記』では「須佐之男命」、『日本書紀』では「素戔嗚尊」と表記されており、神話では天照大神の弟神として語られています。
『古事記』に「伊邪那岐大神、御鼻を洗い給いし時に生りませる神」とあり、天照大神の弟神で、八岐の大蛇〟退治でよく知られた神性勇躍、またロマンに溢れた神様です。
流れ造りの落ち着いた拝殿に登り参拝します。見上げると美しい天井画「万葉の花」があった。説明板によると、境内にある古墳の被葬者と震災の犠牲者の霊に捧げる意を込めて天井画「万葉の花」(鈴木靖将作)が奉納され、「万葉集」に詠まれた花木も植えられました。とあります。
古来より続く震災悲劇を鎮魂するかのように中心の四季にわけて『万葉集』に詠まれた野の草花、つばき・かきつばた・ききょう・おみなえし等々多くの花の絵が飾られています。