ロック自叙伝 その179 1971 Steely Dan | ロック古典主義

ロック古典主義

ジミヘンからプリンスまで
ロックミュージックの黄金時代を
西海岸からのランドスケープで描く
70年代古典ロックの物語をはじめ
卑弥呼の古代ロマンを求めて
古墳探訪の巡礼紀行などを
フレックスにお届けします。

 ロック自叙伝 その179

 

 Dickey'sを出てセントラルガーデンを抜けフィルモアストリートを北に上ると、直ぐにフィルモアウエストに着いた。 

  Juxtapoz Magazine - Bill Graham and the Rock 'n' Roll Revolution

 ホールはほとんど満席で前座の登場を待っていた。俺たちは2階の

中央当たりの席についてステージを見ていた。 

 暫くすると例のプロモーターのビルグラハムが現れて、 opening performance 「Steely Dan」を紹介した。 

Steely Dan Top 10 Songs Of All Time – Jeff Komarow

 俺は初めて聴いたその名前をNancyに尋ねた。 

 「知らないわよ。わたしはAngeyじゃない!」とお咎め受ける。 

 今夜は余計なお尋ねは慎むべしと身に染みる。  

The Session Musicians Who Helped Steely Dan Rule      

 ステージには、ギターが2台とベース、キーボード、ドラムの他に

ボーカルらしいアフロのロングヘアが立っている。 

 右側の小太りのギターがカウントを取って最初の曲が始まった。 

 左端の小柄なメガネ野郎がいきなりリードを弾きまくる。Forestdweller: Steely Dan

 野郎のギターはテレキャスタイプだがイクイップはストラットに改造しているようで、野太いトーンでメインテーマを華麗にリードソロをとる。 

A Buyers Guide to Steely Dan 1972 – 1980 | Backseat Mafia

 出だしは、まるでサザン・ロックみたいなのが、その後ピアノがリードしてからは一転、洗練され曲調に変わってしまう。 

Steely Dan - Legendary Jazz Rock Band | uDiscover Music

 リードソロに次いで、 DーA/C#ーBmーAのギターシャッフルでAメロのボーカルが入る。ボーカルは意外にも右後ろのキーボードの痩男がとる。 Kamakiriad by Donald Fagen – Classic Rock Review

 痩男はやたら巨大な大口をゆがめて、苦行であるかのように馬面 

の離れ目を閉じて歌う。