映画感想 アメリカ大ヒット・ホラー「WEAPONS/ウェポンズ」(ネタバレあり) | 隅の老人の部屋

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アメリカで予想以上の大ヒットを記録したホラー映画です。

ある深夜、小学校のクラス18人のうち17人が失踪するという事件が発生します。
物語は、いくつかの章に別けられ、章ごとに登場人物の一人一人をメインにして描かれていきます。

クラスの担任ジャスティン(ジュリア・ガーナー)は、父兄から疑いをかけられ、校長マーカスから休職を命じられてしまいました。
彼女は憂さ晴らしに酒に浸り、不倫相手の警察官ポールと関係したりします。
ジャスティンが事件を調べようと、ただ一人残った生徒アレックスの家を訪ねると、
どうも様子がおかしいことに気づきました。
車中からその家を見張っていて、
眠ってしまったところを何者かに髪を切られます。

警察官のポールはアル中のリハビリ中で、
不審者を追いつめたところ、
その男のポケットにあった注射器で怪我していまい、
思わず男を殴り倒してしまいました。
行動はパトカーの搭載カメラに写されていて、
男に訴訟されれば大ごとになります。

ヤク中の浮浪者ジェームズはコソ泥で生活しています。
警察官ポールにぶん殴られたり、みじめな日々を送っていました。
ある日盗みに入った家で不思議な光景を目にして、
その情報が金になることに気づきますが、
再びポールに捕まってしまいます。

行方不明となった生徒の一人マシューの父親アーチャー(ジョシュ・ブローリン)はジャスティンが何か知っていると思い込んでいます。
アーチャーは他の生徒が失踪する防犯カメラ映像を調べたりして
子供たちがどこに向かったのかを突き止めようと試みます。
ガソリンスタンドでジャスティンを見つけたアーチャーが彼女と口論していると、
突然血まみれになった校長マーカスがジャスティンに襲いかかってきました。

序盤から不条理感に満ちた謎だらけのストーリーが展開して引き込まれました。
ラストまで見ると考察系というよりはブラックユーモア感覚とゴア描写で見せるオカルトホラーです。

ネタバレですが、タイトルのウェポンズは、人間が指定された対象にホーミング誘導ミサイルのごとく、ひたすら追いかけて襲いかかるさまを表しているようです。
両手を広げて走る姿が、どこかで見たことがあると思ったら、
ちばてつやの名作コミック「おれは鉄平」で主人公の鉄平がキーンとか言いながら走る姿だと思い出しました。

これほどの大騒動を隠ぺいするのは無理な気もしますが、
アメリカの田舎町ならあり得るのかもしれません。

「アベンジャーズ」シリーズでサノスを演じたジョシュ・ブローリン、
「ファンタスティック4:ファースト・ステップ」でシルヴァーサーファーを演じたジュリア・ガーナー、
「ドクター・ストレンジ」シリーズでウォンを演じたベネディクト・ウォンという
マーベル組が印象的なキャラクターを演じているのも楽しめました。
特にジョシュ・ブローリンは好演です。

老婆役が「ストリート・オブ・ファイヤー」でタフな女兵士をかっこよく演じたエイミー・マディガンだったことは、メイクがすごいこともあって見ている間は全然分かりませんでした。
かなりのインパクトです。

ザック・クレッガー監督の前作「バーバリアン」は見ていませんが、
なかなか力技の監督のみたいです。
次回作は「バイオハザード」のリブートのようなので、こちらにも期待です。

この作品はワーナーブラザーズが日本で配給する最後の作品になるということで、
会社ロゴのシールが入場特典として配布されています。