シーズン2のラストで3万人を動員した佐賀復興ライブを成功させたフランシュシュは、
佐賀万博のアンバサダーに起用されました。
万博開催地のトラブルが続き、佐賀にお鉢がまわって来たようです。
パビリオン建設が進み、フランシュシュもPR活動や記念ライブの準備に余念がありません。

そこに巨大宇宙線が飛来し、
かってバイトしていた牧場で牛と遊んでいた山田たえは牛とともに連れ去られ、
万博会場は攻撃を受けて壊滅します。
たえは宇宙船内で、エネルギー源となる石の一つを飲み込んでしまい、
エネルギー不足となった宇宙船は攻撃を中断、
たえは覚醒して過去の記憶を取り戻します。

一方、ほかのメンバーは天文台”ゆめぎんが”に避難、
東京で営業活動をしていたプロデューサーの巽幸太郎はヘリで佐賀を目指します。
たえは小型宇宙艇を奪って脱出、ほかのメンバーと合流しますが、
フランシュシュ時代の記憶は失っていました。

天文台の学者たちの協力もあって、
宇宙人はほぼ熱と音だけで識別していることがわかり、
万博で用意された花火と宣伝カーでかく乱し、
気球に乗ってたえが宇宙母船に突入する計画が立てられます。

当初、たえが宇宙船内で自由に行動できた理由がここで判明し、
意外と丁寧なストーリー展開と感じました。

ヘリから飛び降りた幸太郎も、巨大化したゾンビ犬ロメロに乗って合流します。
ロメロが巨大化した理由は明かされませんが、
もしかしたら明治のパートから登場していたロメロはただのゾンビ犬ではなくて、
謎の老人とつながりのある霊的な存在で、
佐賀の危機には特別な力を発揮するのかもしれません。

ついに謎に包まれていた山田たえの素性が明らかになり、
なぜ幸太郎にとって”伝説”だったかもわかります。
たえが死んだのは30年前ということなので、
幸太郎は直接面識はなく、
これも謎の老人を介してのつながりと思われました。
これまで唸り声と動物の鳴きまねだけだった三石琴乃の実力が遺憾なく発揮されているのも本作の魅力です。
たえは最初は戦闘力の差のため、後半では他のメンバーの安全のため、
単独で敵地に乗り込もうとしますが、
さくらたちも彼女を助けるため空へと飛び立ちます。

フランシュシュの熱い絆が感動的でした。
今回は幸太郎のさくらに対する熱い想いが描かれる場面もあって、
彼女だけが”伝説”ではない理由がなんとなく分かりました。

戦闘シーンは、サキのバイク運転技術やゆうぎりの剣技が生かされ、
ライブパフォーマンスで使っていた帯電能力で電撃攻撃を行うなど、
楽しく盛り上げられています。

第1話から登場しているコメディリリーフの警察官Aが初めての活躍を見せたり、
フランシュシュの最初からのファンであるデスおじ二人組の日常生活が垣間見えたりと、
細かいサービスも豊富です。

切ないラストをコミカルなカットで締めくくったエンディングも見事でした。



