アニメ感想 「ゾンビランドサガ」「~リベンジ」(ネタバレあり) | 隅の老人の部屋

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思い出や日々の出来事を書き込んでいこうと思います。

今回はテレビ2シーズン分のラストまで紹介しているのでご注意ください。

「ゾンビランドサガ」(2018)、「ゾンビランドサガ リベンジ」(2021)に続く
劇場版「ゾンビランドサガ ゆめぎんがパラダイス」がいよいよ公開となるので、
簡単におさらいをしておこうかと思います。

死から蘇って佐賀の地おこしアイドルとしてブレイクを目指す少女ユニット・フランシュシュの活動を描いた、
コメディ、アイドル、青春、ミュージック、ホラーと多くのジャンルにわたる作品です。

主人公はアイドルを目指す高校生として夢をふくらませ家を飛び出した途端に軽トラックにはねとばされた源さくら。
10年後にゾンビとして蘇り、一番最初に意識を取り戻しますが記憶に欠落があり、
シーズン1の終盤では本番になるとトラブルで失敗ばかりしていたネガティブな記憶が蘇り、
アイドル活動から抜けようとしました。

他のメンバーは元レディースの「伝説の特攻隊長」二階堂サキ。
ヤンキー体質で単細胞ですが,熱血な人情家でチームのリーダーを務めています。
たまごっちが大好きです。
暴走族ノリでフランシュシュを腐乱臭衆と書くことがあります。

「伝説の平成のアイドル」水野愛。
生前は日本一の人気アイドルユニット・アイアンフリルのセンターで、
当初は寄せ集めメンバーでのアイドル活動に戸惑いますが、
生真面目な性格でレッスンでは指導者的役割となります。
野外コンサート中の落雷で死んだことから荒天の野外コンサートが

「伝説の昭和のアイドル」紺野純子。
アイドルが単体で売り出し、遠い憧れの存在だった昭和の感覚から、
握手会やチェキ撮影をする現在のアイドル活動に戸惑ってしまうことがあります。

明治時代の「伝説の花魁」ゆうぎり。
人気がありすぎて取り合いになり、結果的に客を取ることができなかったという伝説の花魁で、
身請けされて佐賀へ行き、佐賀復権運動に巻き込まれ一命を落としました。
特に年齢が離れているわけではありませんが、
落ち着いた雰囲気があり、メンバーのお姉さん的立場にいます。

「伝説の天才子役」星川リリィ。
人気子役出身で実は女装男子。
ひげが生え始めたことにショックを受け心臓発作を起こしました。
自分の可愛さに圧倒的な自信を持っていますが、
大人になれないことに寂しさを感じることもあります。

「伝説の山田たえ」。
唯一自我に目覚めず言葉を発せないメンバーです。
コンサートでも踊るだけですが、バンド演奏の時には見事なドラムを披露しました。
食欲旺盛でアタリメをくわえていることが多く、
他の人の頭にしゃぶりつくことも好きなようです。
記憶が全くないわけではなさそうで山田家の墓参りをしていることもありました。
メンバーだけでなく周囲の人たちにも慕われる愛されキャラです。

うなり声と動物の鳴きまねだけの山田たえ役に、
声優には素人同然な自分でも知っている三石琴乃がキャスティングされていることに驚きましたが、
Wikiによれば言葉をしゃべらないからこそ、表現力が必要だということでベテラン声優起用となったそうです。
山田たえが買い物中にサルビアの蜜を吸っている小ネタが大好きでした。

普段は青い顔をしていて、
人前に出るときはフランシュシュのプロデューサー、巽(たつみ)幸太郎がメイクを施しています。
正確には動く死体としてのゾンビではなく治癒能力があり、
頭や手足も着脱可能だったりします。
雷などで帯電すると青白く発光する特技があり、
観客を驚かせたりもしました。

シーズン1では「日本は火葬だし」と言及されましたが、
7人がどのような存在なのか詳細は分かっていません。
シーズン2では佐賀県が消滅する運命にあり、
7人はそれぞれの時代で救世主の役割を果たすはずでしたが、
呪いの発動により命を落としたことが語られました。
Wikiによれば詳細不明な山田たえ以外全員が仏滅に死んでいるそうです。

全ての秘密を知っているのは幸太郎と、
彼が行きつけの店でバーテンダーをしている謎の老人だけです。
幸太郎は、さくらの高校時代の同級生だったようで、
彼にとっては佐賀の復興だけでなく源さくらの夢をかなえることも目標の一つです。

シーズン1では、メンバーたちが過去を克服したりしながらアイドル活動を広げ、
フェスティバル出演を成功させるまでが描かれました。
シーズン2「リベンジ」では時間がないとあせった幸太郎が3万人規模のコンサートを企画して失敗、
メンバーが借金返済のためにバイト活動に励み、
全てをあきらめた幸太郎が酒びたりになっているところから始まります。
メンバーたちは幸太郎を復活させアイドル活動を再開、
再び幸太郎が3万人規模のコンサートでリベンジを計画するまでになります。

未曾有の大雨という大災害から佐賀を復興させるため、
これまでの登場人物たちが力を貸してくれる展開が感動的でした。
謎の多い設定で完全に回収されるのか分かりませんが、
全体のストーリーよりもキャラクターの個性を生かした個々のエピソードに魅力がある作品です。

素人ながらかって見たアイアンフリルのコンサートにあこがれアイドルを目指す源さくら、
とりわけ佐賀へのリスペクトが強い二階堂サキ、
見た目と年齢に似合わず特技が落語にスキャットという渋さの星川リリィ、
マイペースで普段は意思疎通出来てるのか分からないけど、いざというときに皆を励ますキーパーソンになったりもする山田たえ、
もともとセンターだったアイアンフリルのライバルとなることを目指す水野愛、
普段は落ち着いた大人の雰囲気だけど明治の時代では命を捨てる覚悟を見せたゆうぎり、
とキャラが立っているのが魅力です。
紺野純子はアイドルがソロ歌手メインだった昭和にトップアイドルだったというわりにはおとなしくて、
今のところあまり目立っていない気がします。
もう少し強気なキャラだったほうがソロで天下を取ったイメージが出たようにも思えました。

シーズン2「リベンジ」のラストでは謎の巨大円盤によるインデペンデンス・デイ風攻撃が描かれて唐突に終わります。
劇場版でこの伏線が回収されるのか、
シーズン1オープニングの戦隊ヒロインが実現するのか、
楽しみです。