平田玉蘊の孔雀図  (126) | okuda8888のブログ

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平田玉蘊 孔雀図    絹本

            横38.0㎝×縦106㎝

 

平田玉蘊の孔雀図である。玉蘊はあまり孔雀を描いていないので、貴重な作品と言える。

 

 

保存状態がよくないため、くすんで見えるのが残念である。京都の表具師に画面のクリーニングを依頼したが、精一杯仕事をしていただいてこの出来上がりとなった。

 

 

孔雀は古来よりインドでは毒蛇やサソリを食べる益鳥として、大切にされてきたようで、孔雀明王など、仏教では信仰の対象とされている。

玉蘊が描く孔雀の顔の表情は、さすがに厳しく、威厳がある。

 

 

孔雀が止まっているのは、花や葉からザクロの古木と見れる。印は「平田氏之女豊」と「玉蘊」の印が押されている。

 

 

飾り羽も丹念に描かれている。描いた時に近い絵の具の状態であれば、もっと見ごたえがあったであろう。今となってはこの作品から偲ぶしかないのが残念である。