池 大雅 「恵比寿図」 紙本 淡彩
横38.5㎝×縦97.0㎝
池大雅の目出度い「恵比寿図」である。正月掛けとして日々鑑賞している。
恵比寿さんが、鯛をお供え台に置き、床の間にでも供えようとしている図である。
この目出度い絵に添えられている詞は次のように読める。
「礼の用、和を貴んで、笑うかた(方)、福来れりと、恵比寿のたまう」
礼儀を尽くして、和を大切にし、笑って生活している方向から、福(幸せ)はやって来ると恵比寿様も言っておられる、と解釈できる。
この絵の恵比寿さんは、烏帽子が横になるほど使い込み、笑顔が素敵に描かれいる。鯛の表情も憎めない。
池大雅の絵はは、屈託なく笑っている人を多く描いている。大雅の絵を見ているとこちらの心も大らかにしてしまう魅力がある。
令和5年の正月、この絵を掛けて「笑門来福」を願っている。