「十戒」 | 酒とミステリの日々 時々ラーメン

酒とミステリの日々 時々ラーメン

50過ぎのおっさんが、
ウイスキー・日本酒・ミステリ・SF・マンガ・ラーメンなどなど…とにかく好きなものについて自分なりの感想や紹介記事を書いていくブログです!
ツイッターもやってます!https://twitter.com/1964Okka

ども、OKKAです。

 

今回紹介するミステリは、「方舟」でミステリ界に衝撃を与えた夕木春央の「漢字2文字シリーズ」(勝手に名付けました)第2作!

 

「十戒」(夕木春央著 講談社)です!

 

 

殺人犯を見つけてはならない。それが、わたしたちに課された戒律だった。

浪人中の里英は、父と共に、伯父が所有していた枝内島を訪れた。
島内にリゾート施設を開業するため集まった9人の関係者たち。
島の視察を終えた翌朝、不動産会社の社員が殺され、そして、十の戒律が書かれた紙片が落ちていた。
“この島にいる間、殺人犯が誰か知ろうとしてはならない。守られなかった場合、島内の爆弾の起爆装置が作動し、全員の命が失われる”。
犯人が下す神罰を恐れながら、「十戒」に従う3日間が始まったーー。

週刊文春ミステリーベスト10(「週刊文春」2022年12月8日号)国内部門&MRC大賞2022など4冠に輝き、ミステリ界を震撼させた『方舟』夕木春央、待望の最新作!

(アマゾン紹介ページより)

 

読んでみた感想は…。

 

そっちは予想できたけど、これは予想できんかった…!

 

でした!

 

いわゆるクローズドサークルの「孤島もの」なんですが、ほぼどこでもネットにアクセスできるようになった現代で、この設定を使うのはなかなか難しいと思ってたんですね。

 

そこを、犯人からの「戒律」によって、通信や犯人探しができなくなる、という状況を作ったのは上手いと思いました!

(まあ、島一つが吹っ飛ぶくらいの爆弾、という設定はちょっとやりすぎかな、という感じはありますが、作中でのリアリティは保たれていました。)

 

「犯人を捜す行動を取ることができない」という状況で、どうやって犯人を見つけるのか。

果たして、無事に3日間過ごすことができるのか。

そして起こる第2の殺人…。

 

という感じで、かなりの緊迫感を持ちながら、物語は進んでいきます。

 

それが、主人公である里英の一人称で語られていくので、さらに緊迫感が増すという感じですね。

 

「方舟」では、超絶と言っていいくらいのどんでん返しがあったんですが、今作でも、まあそれは期待して読みますよね。

 

で、正直に言うと、かなりの驚きはありますが、「方舟」には届かななかったかなあという感じ。

 

Amazonのレビューでも何人かの人が書いていますが、おそらくけっこうな割合の人が「こいつ怪しいんじゃないか」というのが分かると思います。(ここはOKKAも完全ではないですが、予想はできました。)

 

しかし、〇〇が〇〇〇〇〇〇いたということまではわからんかった!!

こっちの方が衝撃でしたね。

 

個人的には「方舟」の方が上ですが、こちらも十分面白く読めました!

 

ということで、お気に入り度は84点でした!