またしてもタマムシは惨敗。 | フナバシクワガタ 2

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■5月下旬の話 福島県

この時期、まだちょっと早いかもしれないが、
行きたいところがある。

福島県某所、某山。
過去2回登って、いくつか目的の虫を探して、
ひとつはクリアしているが、他はまだ手にできていない。
今回のメインターゲットは、アカヘリミドリタマムシ。
初めて行ったときは、居合わせた方が採られていて、実物を見せてもらった。
その時の美しさときたら…。
2回目はitaさんと行ったが、天気に恵まれず惨敗。
今回は3度目の正直で、ぜひとも結果がほしい。

登山前日、昼までの勤務を終え福島県へ。
午後2時頃にいつもの道の駅に到着。
スーツから採集用の装備に着替え、毎度の土場へ。
材はいい感じだが、時期的にまだ早い感は否めない。
虫が明らかに少ない。


ゴマフカミキリ
これは安定していてくれる。

しばらく張っていると、前胸の赤い小さな虫が材に飛来した。
クビアカハナカミキリだ!と認識して掴もうとしたら、
あっという間に飛び立ち、遠く遠くへ。
ちょっと落ち込んだが、気持ちを切り替えて某林道へ。

いい天気だ。

ハルニレを掬ってサペルなんかいたらいいな、と思い、
こちらも毎度のハルニレへ。
掬えど掬えど、虫が皆無。
ならば花は?と思い周囲を見渡すが、
ミズキは青い実を付け始めていて、カンボクは蕾。
ツルウメモドキも蕾。
掬う花なし。
ここはちょっと早かったかな。

自分としては、ちょっと粘りを見せ、
しつこくハルニレを掬う。

ようやくカミキリムシ。

ヒゲナガシラホシカミキリ
最近オスばかりだったので、メスは嬉しい。
白星がきれいだ。

キイチゴには、こちらも安定してシロオビナカボソタマムシがいた。
が、今回はスルー。

その後カミキリ追加なく、諦めて林道を出た。
再度毎度の土場に行くもゴマフのみ。

ちょっと早いが夕飯と就寝準備のため、この日の採集は終了。
次の日へ続く。

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翌日。

 

早朝、目覚め良く支度して某山へ向かう。
駐車場にはすでに数台クルマが止まっており、
うち1台は、男性二人組で竿を手に登っていかれた。
虫屋さんだ。
目的は一緒のはずなので、いわばライバルか。
とはいえ、争うつもりもなく、上で楽しく網を振れたら最高だ。

7時20分過ぎ、準備を整え登山開始。
先に登られた二人組を追い越し、9時ちょっと前に登頂。
今回も休み休み登ったが、やはりきつかった。
痩せないと来年はもっときついかもな。

 

登山中に見つけた花。

イワカガミ

というのだろうか。

あちらこちらに咲いていて可愛らしくきれいだった。

さて、登頂したらすぐに、

マツの前で網を構えてタマムシの飛来に備える。


ほどなく二人組の方々も登頂され、それぞれ準備された。
気温が上がってくるまでしばし談笑しながら待ち。
お一人はタマムシ狙いで、もうお一人はチョウ狙いとのこと。
気さくに話してくださって、合間合間で楽しいひと時だった。

あのアカヘリミドリの飛来を待つ
マツに飛んでくるのを待つ………

じっとしているのが苦手なので、歩き回って周囲のマツも掬っていく。
そして、ナナカマドがあちらこちらに咲いているので、花も掬っていく。

そして、マツを掬っていたら何か入った。

なんかあまり見たことないぞ。
手に取ってよく見てみる。


キクスイモドキカミキリ
あれ、これマツにいたっけ?
おそらく吹き上がってきて止まっていたんだろうな。
でも、久々で生涯2頭目なので、なにげに嬉しい。

あ、テントウムシも入った。

ヤマトアザミテントウ
これ、同定あってるかな。
テントウムシハンドブックとかネットで絵合わせ同定だけど…。
これも吹き上がってきたのかな。

ナナカマドを掬っても、ハナムグリばかりで、

カミキリはカラカネハナ、ツヤケシハナ、ハネビロハナだけだった。

ナナカマドではナガタマも入った。

アカバナガタマムシ
長野県でナナカマドを掬って採ったことがあるけど、
福島県では初めてかも。

マツの前で待つのに疲れると歩き回って、
吹き上がってくるムモンベニと空中戦を繰り広げた。

居合わせた虫屋さんが、飛んでいるのを教えてくださって、
慌てて網を振って最初の1頭をゲット。
こちらは触角が欠けているなど満身創痍の個体だった。
次も教えていただいての採集。
うーん自力で採らねば。

しばらくして自力で発見し、ネットイン。

ムモンベニカミキリ
前回はオスばかり3頭だったので、メスは嬉しい。

そしてさらにネットイン。

どうもメスが多い印象だ。
画像は最初の1頭しか撮ってなかった…

その後もマツの前で待つ~吹き上がってくるムモンベニを採る、
を何度か繰り返した。

ムモンベニの飛来は多く、
視界に数頭入ってくることも多々あり、
乱舞といっても過言ではない時もあった。
また、タマムシ狙いで竿を伸ばした状態なので、
眼の前を通過しても、そのままスルーなんてことが何度もあった。
なんとも贅沢なひとときだったな。

結局、タマムシは採れず。
居合わせた虫屋さんも採れなかった様子。
日は差している感じで暑かったが、薄曇りでもあったので、
条件が良くなかったのかもしれないし、
ただ単に飛来を見逃していただけかもしれないし、
なんとも言えないところだが、運と腕が無かっただけかもしれない。

雲が厚くなってきたので、14時過ぎに下山開始。

かなり足にきて、膝が笑って、いわば大爆笑状態になった。
そして何より水分が不足していた。
山頂にいる段階で、持ってきた飲み物が足らなかった。
下山のために少しずつ飲んでいたが、中腹で尽きた。
脱水状態と疲労でヘロヘロになりながらも無事下山した。
時計を見たら15時40分だった。
もっとゆっくりでも良かったが、水分不足のため早く下りたかった。
自販機でスポーツ飲料を2本買って飲み干した。
これほどまでに冷えたアクエリアスが美味しいと思ったのはいつ以来だろうか。

 

この後、別のポイントに寄ろうか迷っていたが、

雨が降り出したので、道の駅で休憩して帰路についた。

 

途中のサービスエリアでカロリー補給。

 

この日の成果。

ムモンベニカミキリが複数採れたのは良かったが、

アカヘリミドリタマムシは残念だった。

 

丁寧に展足した。

左上の極小のとシロトラは前回のやつ。

 

山頂でお会いしたお二人、お疲れ様でした。

またどこかでお会いすることがありましたら、よろしくお願いします。

 

さて、次はどこに行けるだろうか。