フライング…? | フナバシクワガタ 2

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自然と戯れるのが大好きな「640(むしお)」のブログ。

■6月中旬の話 長野県

昨年、長野県某所でヤツボシカミキリを探すも、
この目で見ることも手にすることも出来なかった。
居合わせた方が目撃はされていたので、惜しい状況だった。

そこで今回は、ちょっと早いかもしれないが、
もしかしたらもう出ているのではないか?というのと、
これまで探しても出会うことのなかったキモンハナカミキリ、
モモブトハナカミキリのオスも、そろそろいるのでは?
という考えから出かけることにした。

前日夜、仕事終わりでそのまま向かった。
途中のサービスエリアで遅い夕飯。

 

その後、別のサービスエリアで仮眠し、早朝現地へ。
ちょっと雲が出ているが天気は良い。

ポイントに入ると誰もいない。
独り占めとなって最高となるか、ただただ残念となるか。
半々の気持ちで支度していざ出陣。

花の具合はどうだろう。

これは何の花だろうか。

分からない…。

 


クロツバラは終わりかけのようだ。
まあ、あのカミキリは花は関係ないだろう。
ノイバラは咲き始めで、まだちらほらくらいの咲き加減だ。
ピークだったのはカラコギカエデで、一番ムシが集まっていた。


まだまだヤツボシには時間が早いと思い、花掬いに専念してみる。
が、ハチの仲間やクビナガムシがたくさん入るが、カミキリがいない。
日陰の花を掬ってようやくピドニアが入った。

キベリクロヒメハナカミキリ



キベリクロヒメハナカミキリ


ナガバヒメハナカミキリ

ナガバヒメハナカミキリ


他には、フトエリマキ、セスジ、チャイロ、フタオビノミハナ…
ピドニア以外では、ヒメクロトラ、シロトラ、エグリトラ、トゲヒゲトラ、シラケトラ…
たくさん落ちてすごいなぁ…って、ほしいのはこれじゃない。

気分転換でクロツバラを叩く。
まだアカムネハナは出ていないと思うが万が一もあるし…
あ、なんかフレームに落ちた。


よく見てみる。

ヨコヤマトラカミキリ
思いがけないのが落ちたな。
でもこれはこれで嬉しい。

さて、今度は枯れ枝とかビーティングして回ってみよう。
そういえば以前フタオビアラゲがたくさん落ちたっけな。
展足がひどかったので、数頭持ち帰ろうかな。


フタオビアラゲカミキリ
さっそく落ちた。

このあとも、とにかくたくさん落ちまくった。

以下、別個体。



ジュウジクロとかフタモンアラゲがいないか確認してみたが、
フタオビアラゲだけだった。

ズミ倒木の細枝を叩いたら、
エリトラがものすごい紫のカラカネハナが落ちたが、
つまむ前に飛ばれてしまった…残念。

ビーティングでは、あとは…

エゾサビカミキリ
ここでは初めて落ちたかも。


クワサビカミキリ
これは久々だ。

このあともいくつか落ちたので持ち帰ることにした。



ゴマダラモモブトカミキリ
これはつい持ち帰ってしまうカミキリ。


しばらくすると、虫屋さんがお一人来られた。
タマムシ狙いのようだが、さっぱりだったようで早めに帰られた。

ヤツボシのポイントをちょいちょい覗くが、
カミキリのカの字もなく、まったく気配が感じられなかった。

日も高くなり、気温も上がってきたので再度花救いしてみた。

ツヤケシハナカミキリ



オニヒゲナガコバネカミキリ
お、ピニボラだ。
このエリアでは初めてだからちょっと驚いた。

なんか小さいのが入った。

コジマヒゲナガコバネカミキリ
これもこのあたりでは初めてだ。
なんだかツジウス狙ってカエデを掬っているみたいだな。

コジマヒゲナガコバネカミキリ

自宅で撮り直し。


コジマヒゲナガコバネカミキリ

こっちはずーっと動き回るからまともに撮れなかった。

 

一応腹側も確認。

白い毛が無いから、やはりコジマで間違いないな。


ふと、目の前を黒っぽい虫がふら~っと飛んできて、

足元の下草に止まった。

こういう登場の仕方あれだな、と思って、

網にそっと入れてみた。

 

ヨコヤマトラカミキリ

思った通りだ。

自宅で撮影。

 

また花を掬う。

ミヤマクロハナカミキリ

 

ミドリカミキリ

 

ホンドアオバホソハナカミキリ

 

ホンドアオバホソハナカミキリ

 

シラケトラカミキリ 1

 

シラケトラカミキリ 2

 

シロオビトラカミキリに化けないかよくよく観察してみた。

 

もう一方の個体。

やはりシラケトラかな…。


花を掬っていたら小さなナガタマも入った。


ウグイスナガタマムシ
と、同定した。

腹側。


拡大画像も。

これは舌状というのかな。

内側隆線…うーん。

花掬いとともに、ハルニレも掬ってみたが、
カミキリもタマムシも何も入らず、なんか残念な感じだった。

下草にハナノミを発見し捕獲。

シラホシハナノミ
ハナノミの仲間は初めて採集した。

そういえば、花を掬うとコガネムシもたくさん入った。
何か分からないけど、2個体確保。

うち1頭がこれ。

コガネムシの仲間
なんだろう??

あとこれも。

アオアシナガハナムグリ
 

なんかゾウムシも採れた。

クロオビヒゲナガゾウムシ

 

そして、ヤツボシのポイントは…相変わらず何もなし。
これは完全にフライングだったかな?

他のサペルも何も来なかった。

雲が広がり始めて気温も上げ止まりのようなので、
ここで諦めて帰ることにした。
予報よりも気温が上がらなかったな。

戻りがてら、古くなった広葉樹材にいたカミキリを摘まんで終了。

クワサビカミキリ
今回はこれも多かったな。
時期が少しずれるだけで多種多様の虫が見られる。

途中で、以前ホソハナカミキリやサドチビアメイロを採った場所を思い出した。
道すがらなので確認してみると、
ちょうど花が咲いていた。
たぶんカンボク。
このエリアの花を一通り掬ってみたら一つ入った。

ホソハナカミキリ

同定用に腹側も。

間違いない、ホソハナだ。

サドチビアメイロはいなかったが、
ホソハナを狙って採れてちょっと嬉しい。
え?普通種??
それでも嬉しいもんです。

しばらくすると小雨が降り出したので、本当に終了。

帰路、窓にくっ付く小さい甲虫を発見。

念のためケースに入れて持ち帰った。


よく分からないな。

もっと明るくして拡大してみた。

ホソカタムシの一種、かな。

どなたか分かる方、教えてほしいです。

 

途中のパーキングエリアで栄養補給。

美味かった。

 

今回の成果。


当初狙っていたカミキリはいっさい採れなかったが、
それなりに楽しめたので良しとしよう。

次回は…、また同じとこ行こうかな。
行ければ、だけど。